Loraは服装や人物、背景などの細かい部分を正確に画像生成できる、Stable Diffusionのモデル拡張手法です。
そこで今回は、Loraの検索・ダウンロード方法や使い方、おすすめなどを紹介します。
目次
Loraとは?
Loraは「Low-Rank Adaptation」の略語で、画像生成用のモデルを低コストで追加学習して調整する手法です。追加学習を行うことで、元のモデルでは表現できなかった繊細な画風やスタイルが表現できるようになります。
従来の追加学習では計算量が多いために高スペックなパソコンが必要でしたが、Loraの登場により、手軽に追加学習できるようになりました。一つのモデルに対して複数のLoraで調整することもできるため、画像生成において非常に応用範囲の広い手法です。
⇨Stable Diffusionのおすすめモデルについてはこちら
モデル(Checkpoint)とLoraの違い
Stable Diffusionでは、モデル(checkpoint)とLoRAという似た役割を持つコンテンツがあります。
モデル(checkpoint)は基本となる画像生成のアルゴリズムそのもののことで、LoRAは元モデルに追加学習を行った調整用ファイルのことです。1つのモデル(checkpoint)に、背景のLoRA、服装のLoRAなど複数のLoRAを適用することもできます。
Loraを導入するメリット
ここからは、Loraを導入するメリットを具体的に紹介していきます。
▼イラストの雰囲気を調整できる
Loraを利用すると、アニメ風やカートゥーン風、3D風などのように生成した画像の雰囲気を自分の好みに変えられます。Loraを利用しない画像と、利用した画像を比較してみましょう。
このように、Loraの有無で画像の印象が大幅に変わります。自分の好きな画風がない場合は、Loraで調整してみましょう。
▼人物を指定して画像を生成できる
Loraを利用すると、特定の人物・キャラクターを指定して画像を生成できるようになります。漫画の制作などで便利ですが、著作権には注意しましょう。
▼服装・髪型・背景・ポーズなどを自由に生成できる
Loraを利用すると、好みの服装・髪型・背景・ポーズなどを自由に生成できるようになります。
Stable Diffusion Loraのダウンロード方法
Loraのメリットが分かったところで、実際に検索して、ダウンロードする方法を見てみましょう。CivitaiまたはHugging Faceというプラットフォームになります。
それぞれの方法を解説します。
CIVITAIの場合
まず、CIVITAIでのLoraの検索方法です。
1.CIVITAIにアクセスし、【Models】を選んで、【Month】右横のアイコンをクリックする(リンクはこちら)
2.フィルター機能で【Lora】【LyCORIS】にチェックマークを入れる
3.画像が表示されるので、好きなLoraを探す
Loraのダウンロードはボタンを押すだけと、非常に簡単です。このときモデル容量や利用規約、商用利用の可否は必ず確認しましょう。
Hugging Faceの場合
Hugging Faceの場合、トップページの上部にある検索窓にLora名を入力します。(リンクはこちら)
Loraや元モデルの名前が分かっていないと検索できないため、一覧を見て吟味したい方はCivitaiを使いましょう。
ここでは【JujoHotaru】というLoraを検索したとします。すると以下のようなモデルの詳細ページに移ります。
詳細ページから【Files and versions】のタブを開き、複数あるバージョンから一つを選んでダウンロードボタンをクリックすればOKです。
LoraをStable Diffusion Web UIに導入する方法
ダウンロードしたLoraは、以下のステップでStable Diffusion Web UIに導入することもできます。
1.【stable-diffusion-webui】フォルダをクリック
2.【models】フォルダ➡【Lora】フォルダの中に、ダウンロードしたLoraファイルを保存する
Stable DiffusionでのLoraの使い方
それでは以下の手順を参考にして、実際にStable DiffusionでLoraを使ってみましょう。
1.Stable Diffusion WebUIを起動する
2.画面右側の花札マークのボタンをクリック
3.【Lora】をクリックすると、導入済みのLoraが表示される(ここでは1枚しか導入していないので、1枚だけ表示されている)ので、その中から選ぶ
4.プロンプトにLoraが反映される
5.【トリガーワード】が設定されているときは、プロンプト入力欄に入力する(各Loraのトリガーワードはダウンロードページで確認できる)
Stable Diffusionで使えるおすすめLora
Loraはモデルよりも手軽に作れるため、その数は千差万別です。今回は特におすすめしたいモデルをいくつか紹介します。
JapaneseDollLikeness
可愛らしい日本人女性のLoraモデルです。日本人女性の画像生成がうまくできないときに使ってみてください。(リンク)
sweety Mix Girl
スイーティーな魅力を感じさせる女性のLoraモデルです。甘い雰囲気の女性画像を生成したときにお使いください。(リンク)
Eye – Lora
目のイラストのLoraモデルです。美しい目の画像を生成したときにお使いください。(リンク)
Loraを使う上での注意点
Loraを使えば好みの画像を生成できるようになりますが、肖像権や著作権に注意する必要があります。
芸能人やアニメキャラクターなどを追加学習したモデルも多く含まれているため、軽い気持ちで商用利用(販売・展示)した場合、肖像権や著作権の侵害で法律に触れるおそれもあります。
個人や仲間内で楽しむ分には問題ありませんが、誤った使い方をしないようにしてください。
まとめ
今回は、Stable Diffusionで使えるLoraについて紹介しました。
Loraを使うと通常ではコストのかかる追加学習を手軽に実現でき、元のモデルでは表現できなかった繊細な画風やスタイルが表現できるようになります。利用方法はCivitaiやHuggingfaceを利用すれば非常に簡単です。
ぜひ皆さんもLoraを積極的に使って、画像生成を楽しみましょう!
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