ChatGPT Teamプランとは、Open AI社が1月11日に発表した新しいサブスクリプションプランです。このプランは、特にチームのコミュニケーションと業務の効率化を図ることができることが期待されています。(ChatGPTの基本的な使い方はこちらの記事をご覧ください)
本記事では、ChatGPT Teamsプランの加入方法や、加入のメリットデメリットについて詳しくご説明いたします。
目次
第1章:ChatGPT Team Planとは?
ChatGPT Teamプランとは、Open AI社が1月11日に発表した、中小企業やプロジェクトチーム向けに設計された新しいサブスクリプションプランです。
以下に特徴を示していきたいと思います。
32KでのGPT-4 へのアクセス
今まではAPIのみでしか使用できなかった32KでのGPT-4へアクセスできます。
32Kというのはトークン数の指標で、32768トークンを使用したチャットが可能になります。日本語は1文字で2~3トークンのため、ChatGPT Teamでは約15000文字の入力・生成が可能になります。
これにより、より長い文脈での対話や分析が可能になります。
様々なツールへのアクセス上限の緩和
このプランでは、DALL·E 3、ビジョン、ブラウジング機能、高度なデータ分析ツールなど、さまざまな先進的なツールへのアクセスが提供されます。これらは「ChatGPT Plus」プランでも使用可能ですが、3時間で40回という使用制限がありました。
しかしその上限が、ChatGPT Teamでは3時間あたり100回ほどに緩和されました。これにより、より多くのデータの視覚化や洞察の抽出、コンテンツ生成などが行えます。
プライバシーの強化
OpenAIは、ビジネスデータや会話をトレーニングデータとして使用しないというポリシーを持っており、ユーザーのデータプライバシーが保護されます。
企業の機密情報なども漏洩する心配はなさそうです。ChatGPT Teamでは、最大149人のチームメンバーでの作業が可能となっており、安全な環境で共有GPTの作成や共有などができます。
ワークスペースとチーム管理のための管理コンソール
管理者は、管理コンソールを通じてチームメンバーの管理、請求情報の管理、使用状況の確認などが行えます。
新機能と改善点への早期アクセス
ChatGPT Teamユーザーは、一般公開される前に新機能や改善点への早期アクセスが可能です。これにより、最新のAI技術をいち早く利用できます。
このように、ChatGPT Teamプランに加入することで、日常業務の迅速化と品質向上に大きく貢献する可能性があります。
第2章:ChatGPT Team プランの加入方法
では早速、Teamプランへの加入方法を説明していきます。
始めにChatGPTのサイトにアクセスしましょう!
ChatGPT Teamプランへの加入する前に、地域設定が日本になっていると、筆者の環境ではアップグレードできなかったため、en-US設定になっているかを確認してください。(もしすでになっている方は飛ばしてください。)
地域設定の確認(省略可)
左下の自分のアイコンの部分をクリックすると、「プラス設定&ベータ」という項目があるので、それをクリックします。
すると一般の欄に「ロケール(アルファ)」という項目があるので、こちらを「en-US」に変更します。
これで地域設定は完了です。
では次にTeamプランにアップグレードする手順を説明していきます。
アップグレード手順
まず、ChatGPTの左下の自分のアイコンあたりにある「Add Team workspace」ボタンを選択します。
するとこのようにプラン選択画面が表示されるので、右のTeamの「Upgrade To Team」ボタンをクリックします。
そしてワークスペース名を設定します。ワークスペース名は後からでも変更できます。
するとこのような画面が表示されるので、利用者数と支払いプランを選択します。
まず上の画像の「1」の部分では支払いプランの選択をします。こちらはデフォルトで年間プランになっているため、注意が必要です。
月額プランは一人当たり月30ドル、年間プランは一人当たり月25ドルとなっており、継続的に使用する予定がある場合は年間プランの方がお得になります。
次に「2」の部分で、Teamのメンバーの人数を選択します。こちらは2人以上から選択可能です。
プランや人数に問題がなければ「3」の「Continue Billing」ボタンをクリックし、支払い画面へ移動します。
最後に、クレジットカード情報を入力して支払いを行います。左上の料金に問題がないことを再度確認したら、「申し込む」ボタンをクリックしてください。
その後、招待したいチームメンバーのメールアドレスを入力することで、招待を送ることができます。各メンバーは「Member」「Admin」「Owner」の役割を選択できます。
これでTeamプランのセットアップは完了です。
第3章:ChatGPT PlusやEnterpriseとの比較
ChatGPT Team プランを、無料プランやプラスプラン、Enterpriseプランといった他のプランと比較して、表のような特徴があります。(有料版・無料版の詳しい違いはこちらの記事をご覧ください)
まず、個人向けには「無料プラン」と「プラスプラン」の2つが用意されています。
「プラスプラン」に加入すると、月額20ドルで無料プランの全ての機能に加えて、より高性能なGPT-4モデルへのアクセス権が与えられます。また、DALL-Eやブラウジング、高度なデータ分析などの追加ツールを使うことができます。
ビジネス向けには「チームプラン」と「エンタープライズプラン」があります。
「チームプラン」は「プラスプラン」の全ての機能にプラスして、GPT-4やDALL-Eなどのツールでのメッセージ上限が高く設定されています。チーム用のGPTを作成・共有することができ、管理コンソールを通じてワークスペースを管理できます。
「エンタープライズプラン」は、チームプランの全ての機能に加えて、GPT-4への無制限で高速なアクセス、より長い入力に対応する拡張されたコンテキストウィンドウ、SAML SSOなどの企業レベルのセキュリティ機能が含まれています。(エンタープライズプランについて詳しく説明した記事はこちらから)
詳しい情報は公式サイトをご覧ください。
この比較から、個人で利用する際には無料プランやプラスプランが、中小企業や特定のプロジェクトチームで利用する際にはTeam Planが、大規模なビジネスオペレーションとセキュリティ要件を持つ大企業にはEnterpriseプランが最適な選択肢であることがわかります。
第4章:加入するメリットデメリット
これらの内容を踏まえると、ChatGPT Teamプランへ加入するメリットとデメリットについて、以下のようにまとめることができます。
加入するメリット
- 業務効率の向上
GPT-4へのアクセスにより、データ分析やレポート作成などの作業が高速化され、業務効率が向上します。
- カスタマイズ
チーム専用のカスタムGPTを作成することで、特定の業務やプロジェクトに最適化されたAIの活用が可能になります。
- プライバシーの保護
ビジネスデータや会話はAIモデルのトレーニングに使用されず、プライバシーが保護されます。
- コスト効率
月額30ドル(年払いで25ドル)というリーズナブルな価格設定で、小規模から中規模のビジネスがAIを効果的に活用できます。
加入するデメリット
- コスト負担
一人当たり月額30ドルという価格は、機能的に類似したプランである「ChatGPT Plus」よりも10ドル高く、負担になる可能性があります。
- 導入の複雑さ
チーム全体での導入と運用には、初期設定やメンバーの管理に関する一定の知識と労力が必要です。
- 従業員の対応
導入の際に、従業員のトレーニングや適応などの時間とコストがかかることがあります。
5章 まとめ
今回はChatGPT Teamプランについてご紹介しました。ChatGPT Team プランは、一定の初期投資や従業員のトレーニングが必要になる可能性がありますが、中小企業や特定のプロジェクトチームにとって、業務効率の向上とコスト効率の良さをもたらし、業務効率を向上させる有効な手段と言えるでしょう。
その他の有料プランと比較した上で自分に必要なプランを選ぶのが重要であるということがわかりました。
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