ChatGPTで微積分!高度な数学の問題が解けるプラグイン『Wolfram』

第1章 概要

ChatGPTは計算ができないという話をご存知でしょうか?

ChatGPT が計算が苦手であることを示す画像

画像出典:ChatGPT

すごく当たり前のように答えてくれますが、実はこれ間違っています笑笑。12123414+43241=12166655です。

ChatGPTの苦手分野の中でも第一に挙げられるのがこの計算能力なのです。

そこで今回紹介するプラグイン『Wolfram』を導入してから同じ質問をしてみると…

ChatGPTのプラグインであるWolframを導入後は計算能力が向上することを示す画像

画像出典:ChatGPT

このように正解を提示してくれるようになりました!

すなわち紹介するプラグインはChatGPTの弱点をカバーし、積分などの計算や、三次元平面上での図示など、高度な数学的問題を解くことを可能にするものなのです!

生成AIハッカソンの詳細情報

そもそもChatGPTプラグインとは?

今回紹介するツールはChatGPTのプラグインです。

そもそもChatGPTとは何なのかについて簡単に紹介します。

ChatGPTはOpenAIによって開発された大規模な言語モデルで、人間との自然な対話を生成するために設計されています。大量のテキストデータから学習し、その結果としてユーザーからのプロンプトに対する適切なレスポンスを生成します。

河津大誠

簡単にいうとどんな質問にも自然な日本語で返答してくれる会話botです!

ただ、つい最近(2023年5月時点)ChatGPTの機能性をさらに向上させるために、特定の目的や応用領域に合わせてカスタマイズできるプラグインが有料プランユーザー全員に公開されました。(一部の人はそれ以前から使えていたようです)

プラグインは、標準的なChatGPT機能を拡張し、特定のユーザーのニーズに対応するための便利なツールです。

ChatGPTプラグインは、ChatGPTの基本的な機能性を補完する役割を果たします。これらは、特定の応用領域や目的に合わせて、ChatGPTの振る舞いをカスタマイズします。

特定の業界や専門分野に特化した情報を提供したり、特定の言語スタイルを模倣したりするプラグインが存在します。これらのプラグインは、いままでのChatGPTでは不可能だった業務を可能にします。

プラグインの基本については以下の記事をご覧ください。

ChatGPTのプラグインの基本!使い方/価格/機能を紹介!

今回はそんなプラグインの中でも数学的計算に特化した『Wolfram』を紹介します。

第2章 実際の使用例

以下にいくつかの使用例を紹介します。プラグインの使用例では、上手く使えたものだけでなく、失敗したもの、精度が低かったものも載せています。これは、現段階では個々のプラグインに関する情報が不足しており、『どのプラグインが実用性があるのか』という点が重要視されている時期だと考え、失敗例も含めてこのプラグインが実用的なプラグインなのか否かを判断していただきたいと考えるからです。

特に『Wolfram』については言葉で説明するより実際に見ていただいた方が早いと思います!基本的には『数学的な質問であればなんでも答えてくれる』という認識で良いと思います。

使用例① 積分計算

Wolframを導入したChatGPTに積分計算をさせている様子

画像出典:ChatGPT

まずは簡単な積分計算。流石に余裕ですね!

次はさまざまな難易度の積分を与えてみました。

Wolframを導入したChatGPTに様々な積分計算を同時にさせている様子

画像出典:ChatGPT

Wolframを導入したChatGPTに様々な積分計算をさせた出力結果

画像出典:ChatGPT

正解か否か判断できない場合は解き方を聞いてみましょう。

Wolframを導入したChatGPTに積分計算の過程を記述させている様子

画像出典:ChatGPT

このように、詳細に解き方を説明してくれます。

河津大誠

特に解き方を解説してくれる点は非常に有用です。数学を勉強する受験生や大学生にとってこれ以上ないパートナーとなってくれるのではないでしょうか!!

使用例② 三次元平面でのプロット

Wolframを導入したChatGPTにローレンツアトラクターの3次元平面でのプロットをさせている様子

画像出典:ChatGPT

Wolframを導入したChatGPTが出力した3次元平面上のプロット(範囲条件変更後)

画像出典:ChatGPT

まずローレンツアトラクターについて書けるのか聞いてみました。この場合は指定した範囲が良くなかったため見切れてしまいました。そこで範囲条件を取り除いてみました。

Wolframを導入したChatGPTが出力した3次元平面上のプロット(範囲条件変更後)

画像出典:ChatGPT

このように非常に綺麗な図形となりました!

本題とは関係ないですが、そもそもローレンツアトラクターとは何かについて、ChatGPTの回答を記載しておきます。

『ローレンツアトラクターは、カオス理論における有名な概念で、カオス的なダイナミクスを示す3次元のフラクタル構造です。エドワード・ローレンツが1963年に気象学の研究の一環として発見しました。

ローレンツアトラクターは、次の3つの非線形微分方程式で定義されます:

  1. dx/dt = σ(y – x)
  2. dy/dt = x(ρ – z) – y
  3. dz/dt = xy – βz

ここで、σ, ρ, βは定数で、通常は σ=10, ρ=28, β=8/3 と設定されます。

ローレンツアトラクターの最も興味深い特性の一つは、そのカオス的な振る舞いです。つまり、初期条件がわずかに異なると、結果として得られる軌道は大きく異なる可能性があります。これは「バタフライ効果」とも呼ばれ、カオス理論の中心的な概念です。ローレンツアトラクターは、3次元空間におけるその形状からもよく知られています。それは無限に続く螺旋状の軌道を描き、それが2つの翼(またはローブ)の間を無秩序に移動します。この形状は、非常に複雑で予測不可能な振る舞いを視覚的に示しています。』

球体などの他の立体図形も図示させてみました。

Wolframを導入したChatGPTが出力した3次元平面上の球体

画像出典:ChatGPT

Wolframを導入したChatGPTが出力した3次元平面上のドーナツ型図形

画像出典:ChatGPT

綺麗に反映されていますね。立体的特徴も一目でわかるかと思います。

このように視覚化できる点も『Wolfram』の強みです!プレゼン資料に掲載することも考えられそうです。

使用例③ 定理や法則の説明

Wolframを導入したChatGPTが出力したフェルマーの最終定理に対する回答

画像出典:ChatGPT

このように難解な定理についてもその概要を説明してくれます。

Wolframを導入したChatGPTが出力したフェルマーの最終定理の概要

画像出典:ChatGPT

ただ流石に証明を記載してはくれないようです。

第3章 まとめ

上記のように『Wolfram』は様々な数学の問題を解き、その解法や説明を提供してくれます。ChatGPTの苦手分野を補強し、さらに使用用途を広げてくれるとても有用なプラグインだと思います。皆さんもぜひ実際に使ってみてください。

また、他のプラグインとの組み合わせによってさらに効果的に使用することも考えられるでしょう。ぜひ、実際に使われた方はコメント欄の方から出力結果をシェアしていただけると嬉しいです!

他にもプラグインに関する記事を以下で紹介しているので併せてお読みください。

 

執筆者;河津大誠

おすすめのChatGPTプラグイン5選!

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