「ELYZA Pencil」東大発スタートアップが開発した文章執筆AIの使い方を解説!

ChatGPTを筆頭に、様々な生成系AIが多くの機関で開発されていますが、これらの中には日本で開発されたAIも少なくありません。

本記事で解説するのは、東京大学の松尾研究室で立ち上がったスタートアップ「株式会社ELYZA」が開発した、文章執筆AI「ELYZA Pencil」です。

生成AIハッカソンの詳細情報

ELYZA Pencilとは

① ELYZA Pencilとは?

ELYZA Pencilは、希望するキーワードを2~8個入力するだけで、そのキーワードが含まれた文章をAIが執筆してくれるというサービスです!

具体的には以下の3つを約6秒で生成することが可能です!

  • ニュース記事
  • メール文
  • 職務経歴書

昨今、生成系AIの分野ではChatGPTのAPIを用いたWebアプリやスマホアプリのサービスが大量に存在しています。

その一方で、Elyza Pencilでは独自の自然言語処理技術を用いているそうで、個人的には非常に高精度です!

Elyza Pencilの特徴希望する文章を過不足なく生成してくれる

Elyza Pencilの特徴はなんといっても、希望する文章を過不足なく生成してくれることだと思います。

というのも、ChatGPTなど万能的な生成系AIを用いると、自分が書きたいこと以外のことも追加されてしまったり、逆に書きたいことが消されてしまっていたりなど、うまくプロンプトを入力しないと難しい部分が多いです。

対してElyza Pencilでは、こちらが言いたいことをちゃんと汲み取ってくれて、尚且つ余計なことを書かないので、生成してくれた文章をそのまま使うことも可能なレベルです!

兼松洋輔

次の章で使ってみた例も紹介しているので、是非お読みください!

② 株式会社ELYZAについて

このサービスを展開しているのは、先述のとおり株式会社ELYZAですが、この企業が広げているサービスはこれ一つだけではありません。「大規模AIイライザ」や、文章要約AI「ELYZA DIGEST」などがあります。

AIサービスを続々展開するELYZAにも、今後注目していきたいですね。(公式サイトのリンクはこちら)

ELYZA Pencilの使い方

① ELYZA Pencilの始め方

ELYZA Pencilを利用するにあたって、必要な登録作業は一切ありません

このリンクをクリックすることで、会員登録(サインアップ)なしですぐに使うことが可能です!

ELYZA Pencilのデフォルト画面のスクリーンショット

出典) ELYZA Pencil

② ELYZA Pencilの使い方(基本)

基本的な使い方は2ステップです。

  1. キーワードを2~8個選定して入力する
  2. AI執筆スタート」をクリックする

これだけです!

(1) キーワードを入力

まず、キーワードを入力します。

ELYZA Pencilのページを開き、下にスクロールすると、このように「キーワードを入力」という画面になります。

ELYZA Pencilでキーワードを入力する画面

出典) ELYZA Pencil

ここでは、サンプルキーワードとして表示されているキーワードを用いてもいいですし、自前のキーワードがあればそれを2~8個入力します。

(2) 「AI執筆スタート」をクリック

あとは、下にスクロールして、「AI執筆スタート」をクリックしたら完了です!

ELYZA Pencilで「AI執筆スタート」をクリックするときの画像

出典) ELYZA Pencil

兼松洋輔

3つの用途での使い方と実際の使用例について紹介していきます!

③ ニュース記事

サイトのバーには、「ニュース記事」「メール文」「職務経歴書」の3つがありますが、まずは左のニュース記事から見ていきましょう。

ELYZA pencilでニュース記事を選ぶときの画像

出典) ELYZA pencil

ニュース記事」では、好きなキーワードを2~8個登録して、そのキーワードをできるだけ含めた記事をAIが作成します。

内容の構成上、周りと関連のないキーワードが入っていた場合、登録したキーワードが全て入らないことがあります

試しに文章を執筆してもらいましょう。

私は「7月31日」「外国為替市場」「円安ドル高」「アメリカ」「金利」「売り注文」の6つのキーワードを登録しました。

ELYZA pencilでニュース記事を選択し、キーワードを入力したときの画像

出典) ELYZA pencil

その結果、完成した文章がこちらです。

ELYZA pencilでニュース記事を出力してもらったきの画像

出典) ELYZA pencil

「7月31日の外国為替市場 米金利上昇で円安ドル高進む」

7月31日の東京外国為替市場は、円安ドル高が進んだ。アメリカの長期金利が上昇し、円を売ってドルを買う動きが強まった。日本の長期金利も低下し、円を買う動きが加速した。

兼松洋輔

キーワードが分かりやすかったのかもしれませんが、論理的にも正しい素晴らしい文章だと思います!

私が登録したキーワードは全て関連性が濃いものですが、別の言い方をするならば、これくらいの文字数のニュースをAIが生成できるということです。 そのため、メディア業に携わる方ならば、活用の余地があるAIだと思います。

④ メール文

次はバーの真ん中にある「メール文」を作成してもらいましょう。

ELYZA pencilでメール文を選ぶときの画像

出典) ELYZA pencil

キーワードは次のとおり登録しました。 「ららぽーと豊洲店」「12月1日」「屋外スケートリング」「無料開放」「9時〜18時」「悪天候時中止」

ELYZA Pencilでメール文を選択し、入力したときの画像

出典) ELYZA Pencil

すると、こんな感じで出力されました!

ELYZA Pencilでメール文を出力したときの画像

出典) ELYZA Pencil

お客様各位

平素より大変お世話になっております。

さてこの度、誠に勝手ではございますが、 悪天候時中止となっておりましたスケートリンクを 12月1日(土)9時~18時までの間、無料で開放することとなりました。

■スケートリンクの詳細

日時:12月1日(土)9時〜18時

住所:<住所>

※ららぽーと豊洲店の屋外スケートリンクです

注意事項:悪天候時は中止となります

お問い合わせ先:CS部 TEL:<電話番号> 皆様のご来場を心よりお待ちしております。

私は、スケートリング開放を知らせるメールを作成したかったので、その意図は満たせていますが、「悪天候時中止となっていた」と前提条件が勝手に設定されているのは私の意図していなかった点でした。

兼松洋輔

それでも、ほぼ修正不要の、完成度の高いメール文ですね!

⑤ 職務経歴書

最後に紹介するのは職務経歴書です。

使用場面の想定が難しいですが、次のようなキーワードで登録してみました。

「株式会社A」「部長」「部署内売上高1位」「国内シェア首位」「不動産事業展開」「在職期間15年」

ELYZA Pencilで職務履歴書を選択し、入力したときの画像

出典) ELYZA Pencil

どのような経歴書に仕上がるのか私も想定できませんでしたが、次のような文章が完成しました。

ELYZA pencilで職務履歴書を出力してもらったきの画像

出典) ELYZA pencil

株式会社Aに入社後、営業部に配属され、主に不動産売買の反響営業や不動産売却の案内を行いました。また、営業だけでなく部署内の売り上げ管理や予算達成に向けた取り組みに尽力。在職期間15年、国内シェア首位という実績を残してきました。

AIは、私が登録したキーワードをうまく繋げようとさまざまな出来事を組み込んで、本文を完成させました。

兼松洋輔

架空の人物の経歴書なのでキーワード選びが難しかったのですが、実際に利用するにも問題無いと思います!

ELYZA Pencilは無料で使える!商用利用可能!

2023年8月現在、ELYZA Pencilを利用するのに費用はかかりません!

また、利用規約内を確認してみましたが、商用利用については、以下の用途の範囲内であれば、可能のようです。

本サービスは、本サービスの実用化に向けた取組みの一環として、その効果及び性能を検証・向上させることを目的として、試験的に提供されるものです。

しかし権利帰属先は、株式会社ELYZAにであると目記されているため、権利と商用利用のルールは把握しておきましょう。(規約はこちら)

まとめ

本記事では、ELYZA Pencilについて解説しました。 日本で生まれたAIなだけあって、流暢な日本語に対応したAIだと思いました。

兼松洋輔

メールや記事作成など、実際にビジネス利用できる性能の高いAIです!

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