Code interpreterはAdvanced Data Analysisへと2023年8月28日に呼称が変更されました。
ただ11/6のDevdayにおいて再度Code Interpreterの表記に回帰しました!そのためこの記事ではCode Interpreterとして紹介いたします。
この記事ではChatGPT上でデータ分析やスライド作成、QRコード作成など幅広い用途に使用できるChatGPT Code interpreterの使い方を活用用途ごとに紹介していきます!
ChatGPTについては以下の記事をご覧ください
ChatGPTとは?ログイン方法や日本語での使い方を詳しく解説!
目次
第1章 ChatGPT Code Interpreterとは?
Advanced Data Analysisは直訳すると高度データ分析、Code interpreterは直訳するとコードの翻訳者という意味です。
1-1 ChatGPT Code interpreterの特徴
Cord Interpreterは、実行したいプログラムの内容をChatGPTに指示するだけでPythonのコード生成〜プログラムの実行を行う機能です。
つまり、日本語をプログラミングコードに変換してくれる機能です。
今までプログラミングには専門知識が必要でしたが、Cord Interpreterの登場によりプログラミング知識がなくとも、ChatGPT上で日本語で会話することでプログラミング行うことが可能となったと言えるでしょう。
実際に、上記のようにこちらの指示に対して日本語で回答しますが、『Show work』をクリックすると裏で動いているPythonコードを確認することができます。
プログラムを書いて、すぐに結果を確認したい時、データをグラフとして可視化したい時、またはプログラムについての質問がある場合などに、ChatGPT Code interpreterが役立ちます。
他にも様々な用途で活用できるので以下で紹介します。
1-2 ChatGPT Code interpreterの活用事例
Cord Interpreterは様々なことが可能なのはわかるけど、結局何ができるの?という方も多いと思います。
以下にCord Interpreterで可能となることをまとめました
Code interpreterで可能となること ・データ解析
・オーディオファイルの解析
・シミュレーションやモデリング
・プログラミング学習やコーディングサポート
・文書の解析
・ファイル形成、変換
・QRコード生成
・画像処理
・長期記憶
上記の内容は基本的なCord Interpreterの基本的な使用用途となります。他にも様々な活用方法があると思いますが、一般的に言われている内容を並べてみました。
例えば、データ解析では以下のようなグラフが作成できます。
ではどのようなプロンプトを用いれば上記のようなことが可能となるのかについては§3で紹介します!
今回は、データ分析(グラフ作成、パワポ作成)、PDF読み取り、ファイル変換などについての使用例も紹介しています!
第2章 ChatGPT Code interpreterの導入方法
ChatGPT Code interpreterは、ChatGPTの有料プランである、ChatGPT Plusに入会する必要があります。月額20ドルかかります。
ChatGPTの有料プランについては、こちらの記事で詳しく説明してあります!
ChatGPT Plusへの入会ができたら、ChatGPT Code interpreterを起動します。(ChatGPTを開く)
ChatGPTとのチャット画面左下のアカウント名(河津大誠)の右側にある…をクリックすると、このような画面が開きます。
『Settings & Beta』をクリックすると、次のような画面になります。
このように、PluginとAdvanced Data Analysisというのが確認できると思いますので、こちらをオンにします。
Advanced Data Analysisを利用できない原因はこちらをオンにしていないことが多いです
GPT4のところにカーソルを合わせると、このようにAdvanced Data Analysisが追加されているはずです!
ただし、上記の画面は11/6のアップデート前のものであるため、アップデート後について以下で解説します。
アップデート後の変更
アップデート後はCode interpreterの専用画面がなくなりました。
ではCode interpreterは使えなくなったのか?というとそういうわけではありません。
Code interpreterの機能はデフォルトでChatGPTに組み込まれた状態になり、こちらの指示文がCode interpreterを必要とするものだった場合、ChatGPTが自動でCode interpreterを適用してくれるようになったのです!
また自分でGPTをカスタマイズできる新機能である「GPTs」においてもCode interpreterの利用は可能です。
画像のようにCode interpreterをGPTに搭載するか否かを選択できるようになっています。
GPTsについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので併せてお読みください。
第3章 ChatGPT Code interpreterの使い方
では、実際にCord Interpreterを用いればどのようなことが可能となるのか?また、具体的にどのような方法やプロンプトを使用すれば良いのか?について紹介していきます
3-1 グラフの作成
Code interpreter という名前の通り、データ分析が可能となるのがこの機能の一番の特徴です!
(1)作成できるグラフの種類
以下に主に作れるグラフを列挙しました。
Code interpreterでできるグラフ ・折れ線グラフ/エリアグラフ
・棒グラフ/ヒストグラム(+エラーバー)
・円グラフ
・散布図
・箱ひげ図
・ペアプロット
・ヒートマップ
・3Dグラフ
・人口ピラミッド
基本的にこちらから作成したいグラフの名称を指定すれば良いだけなので、これら以外のグラフであっても作成することは可能です。
どのグラフの名称を使用するかは完成物に大きく影響するためかなり重要なポイントとなります。
以下にグラフ作成例を示しました。
このようなグラフが、ChatGPT Code interpreterを用いれば5分もしないうちに作成できます!
(2)グラフ作成方法
ChatGPT Cord Interpreterを用いて、グラフは以下の3ステップで作成することができます。
グラフ作成の3ステップ・データを用意する
・プロンプトを入力する
・グラフを修正する
分析するデータ(ExcelやCSVなど)を用意して、プロンプトを入力し、少しテコ入れするだけです。
具体的な例を一つ示します。
①分析したいファイルやデータをアップロードします。
②プロンプトを入力します。
基本的には作成したいグラフの情報があれば良いですが、文字化けする場合はフォントファイルも追加でアップロードすると良いでしょう。
以下に一つのプロンプト例を示します。
#あなたはデータ解析のプロとして振る舞ってください。 #ファイルについて アップロードしたファイルは室蘭市の年齢別人口に関するファイルです。 10歳ずつの階級に分け、ヒストグラムを作ってください。 日本語のフォントの適応には、アップロードしたフォントファイルを用いてください。
実際にChatGPTに入力した際の出力結果は以下のようになります。
③グラフを修正する
さらに細かく区分したい場合やデータ分析の手法を変更したい場合は追加で指示しましょう。
例えば以下のような指示が効果的です。
・層別に色を指定する
・背景を白抜きにする
・グラフの区分を変更する
・ラベルを追加・変更する
グラフ作成のさらに詳しい方法については以下の記事で紹介しているので、是非ご覧ください。Advanced Data Analysisを用いたグラフ作成でよく問題になる日本語の文字化けの対処法についてもご紹介しています!
ChatGPT Advanced Data Analysisでグラフを作る方法や文字化けの防ぎ方をご紹介!
②データの分析と課題解決策の提案(パワポ作成)
①ではグラフの作成方法を紹介しました。
次に、作成したグラフを元に、課題抽出や課題解決案の提案、それらを含めたパワポスライドの作成の方法ついてご紹介します。
グラフを作成するのは、何かデータがあってそれを視覚化したいときですよね。
データの分析の際には、定性評価も必要になる時もあると思うのですが、その際にもChatGPTを活用できます。
(1)分析方法
まずはグラフを作成して、その後課題を抽出していきます。
今回はグラフ作成例で紹介した折れ線グラフを作成したとして進めます。内容としては、室蘭市の年齢別人口の折れ線グラフです。(北海道の室蘭市の年齢別人口統計が載っているサイト)
それでは、この年齢別人口のグラフからわかる、室蘭市の課題を3つ列挙してください。
すると、このように、グラフからわかる課題を考えてくれます!
次に、上記で抽出された課題を踏まえて、その課題を解決する手段を提案してもらいます。
解決策について、それぞれの課題について一つずつ提案してください。
ここまででデータの分析による課題の抽出と解決策の提示が完了しました。
最後にここまでの内容をパワポに一括でまとめてもらうことが可能です!
「どんなときに活用できる?」や注意事項なども含めて以下の記事で詳しく書いているので、ご覧ください。
ChatGPT Advanced Data Analysisでデータ分析〜スライド作成まで一括で行う方法をご紹介!
③PDF読み取り
次にChatGPT Code interpreterを用いたPDF読み取りについて紹介します。
Advanced Data Analysisを用いると、PDF文書内容の要約、抽出などができて、PDF文書の理解がとっても早く進みます!
例えば以下のように内容の抽出が可能です。
Prompt子供の熱中症対策について、このファイルに書いてある内容を教えてください。
PDFを読み込ませるとバグが出る、、、などとも言われるのですが、その対処法や得意不得意についてなども含めて、以下の記事で詳しく紹介してます!
PDFファイルの理解/要約が一瞬でできるChatGPT Code interpreterの使い方を紹介!
④ファイル変換
今までファイル形式を変換するために、専用のファイル変換ソフトが必要であったり、ファイル変換の種類ごとにソフトを探す必要があったりして、少し面倒だったという経験がある人はいませんか?
ChatGPT Code interpreterでは基本的なファイルの変換はすべてできて、しかも一括で変換することができます!
ドキュメント、データ、画像、音声、コード、アーカイブなどのファイルを一瞬で変換することが可能です。
例えばCSVファイルをExcelに変換する際は以下のように指示します。
すると以下のようにファイルを変換が行われます。
変換ソフトを探す必要もなく、ChatGPTですぐにファイルを変換することができて素晴らしいですね。
「どんなファイル変換ができるの?」やプロンプトについて具体的に以下の記事で紹介しています!
ChatGPTで画像やデータ、音声ファイルの形式を変換する方法をご紹介!
第4章 ChatGPT Code interpreterの注意事項
ChatGPTの学習に使われる可能性がある
一般的にChatGPTで機密情報を用いる際には、「Chat history & training」をオフにしておくことが推奨されます。
具体的な個人情報や機密情報を「Chat history & training」がオンの状態で入力すると、それがChatGPTの学習に使われてしまい、他人がChatGPTを用いた際に出力結果として出てきてしまう可能性があります。(可能性としては低いですが。)
しかし、今回用いたCode interpreterやPluginを用いる際、ChatGPT Plusの個人プラン(月額20ドル)の場合、「Chat history & training」をオフにすることができません。
そのような時には、最近ChatGPTから発表された法人向けプラン「ChatGPT Enterprice」の利用をお勧めします。(詳細記事リンク)
「ChatGPT Enterprice」では、データは暗号化され一切学習に用いることはなく、またCode interpreterも使い放題になっています!
タイムアウトがある
ChatGPT Code interpreterでは、一定時間チャットを放置するとタイムアウトし、アップロードしたファイルを読み込めなくなります。以下のように出たらタイムアウトした合図です。
This advanced data analysis (beta) chat has timed out. You may continue the conversation, but previous files, links, and code blocks below may not work as expected.
(日本語訳)このAdvanced Data Analysis(ベータ)チャットはタイムアウトしました。会話を続けることはできますが、以下の以前のファイル、リンク、コードブロックは期待通りに動作しない可能性があります。
このタイムアウトは比較的短い時間で来るので、分析するときはあまり放置しないように集中したり、ファイルを出力してもらったときにはすぐにダウンロードしてしまいましょう!
インターネット接続ができない
ChatGPT Code interpreterはインターネット接続ができないため、最近の情報を拾ってきて活用したり、既存のPythonライブラリ以外は利用できません。
すなわち、Webスクレイピングや外部APIを用いる必要があるような処理はできません。
グラフやアップロードしたファイルは共有できない
ChatGPTではリンクを出力することで、チャット内容を共有することができます。
しかし、ChatGPT Code interpreterを用いて行ったチャットは少し制限がかかり、生成したグラフや、アップロードしたファイルを共有することはできません。
そのためこれらを共有するときは、グラフを別で保存して送信したり、アップロードしたファイルを別で共有する必要があります。
画像認識能力はGPT-4Vの方が高い
2023年9月25日にOpenAIによってGPT-4Vが発表されました!
こちらはGPT4が画像認識・音声会話能力を持つというものでCode interpreterと同じく非常に画期的な機能です!
実験したところ基本的に画像認識のタスクにおいてはCode interpreterよりもGPT-4Vの方が良い結果であることがわかりました。
以下の例をご覧ください
まずは、GPT-4Vに絵画の画像を入力しました。
するとGPT-4Vは画像を絵画として認識し、その作者や描かれ方、背景まで解説してくれています。
では、次にCode Interpreter(Data Advanced Analysis)に入力してみましょう。
上記のように、うまく認識することができませんでした。
純粋な画像認識においてはGPT-4Vを利用し、ファイル読み込みやデータ分析の際にはCode interpreterを利用するのが良いでしょう。
GPT-4Vについては以下の記事をご参照ください
ChatGPTの新機能『GPT-4V』とは?使い方と活用方法を解説!
第5章まとめ
今回はChatGPT Code interpreterの使い方をご紹介しました!
Pythonコードの生成、実行までできて、いろんな産業のブレイクスルーのきっかけになりうるアップデートだと思うので、是非情報を追っていきましょう。
執筆者:河津大誠
『AITech』では、AIの導入を検討中の企業経営者やDX担当者向けに情報交流のコミュニティを設立しています。
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