マーケティングをするのにあたって1番大切なことは、いかにして消費者・顧客の需要に応えるかということです。しかしながら、消費者の需要を理解してそれにあったサービスを提供するということは口で言うほど簡単なことではありません。
今回紹介する「Meltwater」というツールはSNSやメディアなどから自社のマーケティングに必要な情報のみを取り出したり、ブロガーやポッドキャスター、ジャーナリストといった情報を発信する立場のインフルエンサーとの関係構築を手助けしたりといったことができるツールとなっています。
Meltwaterは日本でも誰もが聞いたことのあるような大手企業や、県・大学といった機関も利用しているツールであることからも、強力なツールであることがわかるのではないでしょうか。今回はこのMeltwaterとは一体どのようなツールであるのかについて詳しくご紹介します。
目次
1章 「Meltwater」の概要・機能
1-1 「Meltwater」の概要
MeltwaterはSNSやメディアからデータを収集・分析し、マーケティングに活かすことのできるツールとなっています。
マーケティングのためにメディアの情報を集めることのできるツールというものは今まで、多くありましたが分析やSNSマネジメント、インフルエンサーとの関係構築といった様々な機能が1つになったツールというものは稀有な存在と言えるでしょう。
いくつか機能があるのですが、機能ごとに契約を結ぶことができ、気になる料金は「問い合わせ」でした。
気になる方は、Meltwaterの公式サイトにアクセスしてみてください!
1-2 「Meltwater」の機能
メディアインテリジェンス
主要なソーシャルメディア、テレビ、ラジオだけでなく27万のニュースや紙媒体、2万以上のポッドキャストから所望の情報を無制限でモニタリングし、分析することができます。驚くべきことにX(旧Twitter)の全量データすらもモニタリングできるようで、相当な情報量が期待できます!
SNSが発達した現在では、自社の情報や口コミといったものは認知しない場所でも少なからず話題になっているものです。メディアインテリジェンスを使うことでそのような見落としがちな部分からでも会社についてどのようなことが言及されているかを知ることができます。
メディアリレーション
この機能では、自分の会社と関連する分野の情報を発信しているメディアをリスト化することができます。自分の会社について記事を書いているライターを自動で見つけ出してアプローチをすることもできるようです。
メディアへのやりとりの記録はチーム内で共有することもでき、目当てのメディアが自分のコンテンツに反応したかどうかのエンゲージメントデータをとることもできるのでコンテンツの効果も確かめられます!
ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、SNSで収集した情報を分析して、分析した情報をビジネス戦略に実際に反映させるマーケティング手法のことです。
ソーシャルリスニング機能では、様々な情報が飛び交うSNSから必要な情報をリアルタイムで取得し、レポートを自動で作成することができます。
さらにこの機能の特徴として検索数やデータ容量に制限なく情報を取集することができ、過去15ヶ月分のデータから長期的なトレンド分析をすることもできることが強みと言えるでしょう。
ソーシャルメディアマネジメント
SNSは情報を収集するだけでなく、積極的にこちらからも情報を発信して顧客を惹きつける必要があります。
例えばコンテンツカレンダーを使えば複数のSNSでのコンテンツの投稿スケジュールを設定・管理することができ、予約投稿を行うこともできます。
さらに、X・Instagram・YouTubeなどの複数のSNSアカウントのデータを一括で管理することができ、運用状況をリアルタイムで可視化できます。それぞれのアカウントでデータを毎回見るのは効率的ではないですよね。そういった意味では異なるSNSアプリですら一括で情報を管理できるのは非常にありがたいです。
消費者インテリジェンス
Meltwaterによると、全世界でSNSを利用している人数は48億人にものぼり、1日あたり2時間31分をSNSに費やしているそうです。これを見るとSNSマーケティングの重要性をひしひしと感じますね。
こちらの機能では取得した大量のデータとAIを組み合わせることで、話題になっているコンテンツの中からスパムや誤検知を排除した質の高い情報を仕入れることができます。
近年では、情報や商品のトレンドというのはSNSから発信されることが非常に多いです。AIとSNSからのデータを組み合わせることで、今まで以上に優れた市場調査を行うこともできるようです。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、文字通り自社のサービスやプロダクトをインフルエンサーに紹介してもらうことによって新たな市場を開拓することです。このように聞くと本当に効果があるのか疑問に思うこともあるでしょう。
しかしながら、Meltwaterによるとインフルエンサーマーケティングによる投資収益率(ROI)は平均307%、削減できるマーケティングのコストは$939であるそうです。このことから、インフルエンサーマーケティングは成果を出しつつ従来のマーケティングにかけるコストを削減することもできるということになります!
この機能では、3000万人以上いるインフルエンサーから会社に合った人をAIが判断して見つけ出します。インフルエンサーに仕事を依頼したことがない企業も多いかと思いますので、こちらのように会社にあったインフルエンサーが選ばれるのは心強いです!
- 契約がツール内で完結
ツール内でインフルエンサーとのマッチングから契約、支払いまでを全て完結することができます。インフルエンサーは個人で活動している人もいるでしょうし、契約上でのトラブルを未然に防ぐことができるのは企業としてもありがたいのではないでしょうか。
- プロモーションコード
インフルエンサーが商品を紹介する際に、プロモーションコードを入力することでサービスが割引されるというのをみたことがあるのではないでしょうか。このツールでは、そのようなギフティング、プロモコード作成、各種リンクのトラッキングなどを一括管理することができます。
これによってインフルエンサーがどれだけ新たな顧客を獲得したかも可視化しやすくなりますね。
セールスインテリジェンス
会社によっては顧客が個人の消費者だけではなく、法人の場合もあります。その場合には営業活動というものが必要となってきます。
営業において大切なことの一つとして、競合他社の分析が挙げられます。Meltwaterでは1500万以上の民間企業・公的企業を網羅するネットワークを持っており、そこから競合他社の情報にアクセスすることができます。
これらの情報の中には、買収・資金調達の発表・パートナーシップなどの顧客に影響のあるニュースなども含まれておりリアルタイムで通知されています。
2章 導入事例
1章では、Meltwaterにはどのような機能があるのかをご紹介しましたが使っている様子がイメージできないということもあるかと思います。そこで、実際に企業が導入している様子を見ていきましょう。
今回はサッポロビールについてご紹介していきます。サッポロビールは言わずと知れた、ビール業界の大手の企業です。
そんなサッポロビールの課題として、「ソーシャルリスニング自体実施していない状況の中、刻々と変わるSNSの世界で、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を通してブランド力を知る必要があった。」というものが挙げられます。
そこで、「消費者インテリジェンス」「ソーシャルリスニング」を利用することで、消費者の動向を掴み、ブランドの浸透具合を他社と比較していきました。
消費者インテリジェンス
Instagramでトレンドになった自社商品や競合他社の新発売の商品のSNS上での反応を分析するといった用途に使っているようです。
また、大規模なプロモーションを打ち出した際に前後一週間の顧客の声や1ヶ月後までの推移などをマーケティング担当とブランド担当の間で共有することで営業の課題解決にもつながっているとのことです!
ソーシャルリスニング
今まで、ソーシャルリスニングを行なってこなかったために自社のSNS投稿への反応からしか顧客の声を読み取れなかったものの、ソーシャルリスニング機能を使うことによってブランドごとの世間への浸透度や比較ができるようになったとのことです。
ソーシャルリスニングの強みとしては、SNS上の画像も解析できるということです。自力でのソーシャルリスニングではどうしてもテキストの検索にとどまってしまう情報を画像からも拾い上げられることは大きな進歩と言えるでしょう。
3章 まとめ
今回はマーケティングの万能ツールMeltwaterについてご紹介しました!企業でマーケティングを一新したいと考えている場合、非常にお勧めできるツールとなっています。ぜひ使ってみてください!
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