Stable Diffusionで画像を作成して、「よくみたら画像が崩れている」、「なんだかぼやけている」といった経験、みなさん一度はあるのではないでしょうか?
そこで今回は、Stable diffsion web UIにおける高画質化の方法として、適切な画像サイズにする方法や、簡単に高画質化(アップスケール化)できる機能、高画質化が可能なプロンプト(呪文)を紹介します!
この記事では、Stable Diffusion web uiを導入済みの方に向けて解説するため、まだ導入していない方は以下の記事を参照ください。
Stable Diffusion web UIのローカルPC(windows)への導入方法と使い方!
目次
Stable Diffusion高画質化方法① 画像サイズを変更
Stable Diffusionのおすすめ画像サイズ
Stable Diffusionのおすすめ画像サイズは、初期設定のサイズにもなっている「512×512」です。
サイズを変更するにしても、「512~768」の範囲内で収めることが大事になります。縦長画像の場合は「512×768」、そして横長画像の場合は「768×512」がベストなサイズです。それ以上大きなサイズにしてしまうと、画像が崩れやすくなり、ファイルが重くなる(生成・保存に時間がかかる)といったデメリットが発生します。
Stable Diffusionの画像サイズの変更方法
Stable Diffusionの画像サイズの変更をおこなう方法は以下の画像をご覧いただきながらの説明となります。
Stable Diffusionの画像サイズの初期設定は、「512×512」となっています。最適なサイズが基本となっているので、こだわりがないのなら、このままのサイズで進めることをお勧めします。
赤枠内の「Width」は横のサイズ、「Height」は縦のサイズとなります。サイズを変更する場合は、青色はバーを左右させる(小さくする場合は左へ、大きくする場合は右へ)か、各右上の欄に数値を直接入力することになります。
Stable Diffusion高画質化方法②「Hires.fix」を利用
Stable Diffusionで画像を作成するときに、画像サイズの変更だけでなく、もう一工夫おこなうことで高画質な画像を作ってもらえます。
Stable Diffusionで画像を高画質化させる機能は以下の3つです。
- Hires.fix
- Malti Diffusion
- Extras
これらの機能を使用することで簡単に画像が崩れるのを防ぎ、高画質化させることができます。
「Hires.fix」の特徴と使い方
Hire.fixは、画像生成の際、高解像度の補助をする機能です。サイズが大きい高解像度の画像生成をおこなう際の画像崩れを防ぐように設計されています。
使い方を以下の画像をご覧いただきながら説明します。
⓵Hires.fixにチェックを入れる
②各種設定項目の数値の調整をおこなう
上記の設定画面の高画質化に関連する数値は以下のとおりです。
- Upscaler・・・元の画像を拡大する際に使用するアルゴリズム
- Upscale by・・・画像の拡大率 「512×512」の場合「2」倍にすると「1024×1024」となる
- Denoising strength・・・ノイズを除去する強度。0.7が基準となっており、数値が低いとぼやけやすくなり、高くなると高解像度となって鮮明となる。
- Hires steps・・・ノイズを除去する回数。10~20が基準となっており、使用するUpscalerにより調整する。数値が高いほど生成時間は長くなる
- Resize width to・・・元の画像の横比率の設定
- Resize height to・・・元の画像の縦比率の設定
これらの値を調整してより高画質な画像を作成しましょう。
特に、Denoising strengthとHires stepsが画質を上げるのに効果的です。
Stable Diffusion高画質化方法③「Multi Diffusion」を利用
Multi Diffusionは、画質を保ったまま画像のサイズを拡張できます。img2imgなどを使用して画像生成する際に便利な機能です。そして、容量が少ないグラフィックボードでも、高解像度・高画質のイラスト画像を生成できます。
Multi Diffusionのインストール方法
⓵「Extension」タブを開いて、「Install from URL」タブをクリックする
②URL欄に「http://github.com/pkuliyi2015/multidiffusion-upscaler-for-automatic1111」を入力し、「Install」をクリックする
コピペ用
http://github.com/pkuliyi2015/multidiffusion-upscaler-for-automatic1111
③「Install」タブを開いた後、「Apply and quit」をクリックしてStable Diffusionを再起動する
Multi Diffusionがインストールできたら、使用してみましょう。
Multi Diffusionの使用方法
①高解像度をしたい画像を準備する
②「img2img」タブを開いて、画像を作成した際のモデルの選択をおこない、プロンプトを入力する
③作成した画像を挿入して、「Sampling method」を選択する
④「Resize by」タブを開いて、「Scale」の数値を設定して「Denising strength」の数値を設定する。そして、「Tired Diffusion」と「Tired VAE」タブが追加されていることを確認する。
⑤「Tired Diffusion」タブを開いて、「Enable Tired DSiffusion」をチェックし、「Upscaler」を設定する
⑥「Tired VAE」タブを開いて、「Enable tired VAE」をチェックし、画像を生成する
上記の方法を使えば、Stable Diffusionで生成した画像を高画質に変換できます。
Stable Diffusion高画質化方法④「Extras」を利用
Extrasは、上記のHires.fixや Multi Diffusionと比較するとクオリティが低くなるのは否めませんが、生成速度が早いのが特徴です。パソコンで扱いやすいことも人気の要因です。
Extrasの使い方は以下のとおりです。
⓵Extrasタブをクリック
②「ここに画像をアップロード」に画像をアップロードするか、txt2imgの「その他に転送」から画像を送る
③各種設定項目の数値の調整を行う
- scale by resize・・・画像の拡大率。「2」を入力すると2倍になる
- Upscaler1・2・・・アップスケーラーを2つ使用できる
- Upscaler 2 visivility・・・Upscaler2の効果量を設定する数値
- GFPGANの表示・・・ノイズの入っている顔の復元ができる。基準が0.2で、数値を大きくしすぎると崩れやすくなる
- CodeFormerの表示・・・顔を高画質化する。基準が0.2で、数値を大きくしすぎると崩れやすくなる
- CodeFormerの重み・・・CodeFormerをどれくらい効かせられるかの数値。基準が0.2で数値を大きくしすぎると崩れやすくなる
CodeFormerの表示が特に重要な機能となっています。
まとめ
Stable Diffusionはキレイな画像を簡単に生成できるツールです。そして、さまざまな機能を活用することによって、イメージに沿った高画質な画像を作り出すことが可能です。
今回、ご紹介した「Hires.fix」、「Multi diffusion」そして「Extras」はユーザーの要望を満たすにふさわしい機能となっています。これらの機能を使いこなして、より高画質な画像を生成して楽しみましょう。
執筆者:河津大誠
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