第1章ChatGPT(チャットGPT)無料版と有料版の違いは?
ChatGPT(チャットGPT)の有料プランには、月額20ドル(1ドル140円換算で2800円)で加入できます。
そのChatGPT(チャットGPT)の有料版と無料版の違いは大きく分けて以下の7つになります。
①最新モデルGPT4の使用
②回答生成速度
③API利用上限
④プラグインの使用
⑤webブラウジング機能
⑥Advanced Data Analysis(Cord Interpreter)機能
⑦GPT-4Vによる画像入力・音声入力機能
それぞれについて詳しく解説していきます。
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①最新モデルGPT4の使用
ChatGPT(チャットGPT)に有料版では、従来のGPT-3.5に加えて、最新のGPT-4を先行利用できます。GPT3.5とGPT4というのはLLM(大規模言語モデルのことです。)
簡単に言うと、より賢くなったAIと会話ができるということです。
この二つのモデルの性能差をよく表している表がOpenAIによって公開されています。(リンク)
上記のように数多くの試験においてその能力差が生じています。また、アメリカの司法試験において「GPT-3.5」は下位10%程度の点数しか出せなかったのに対し、GPT-4は上位10%に入るほどの結果を残したようです。実際に質問した際の回答についても両者ではGPT3.5よりもGPT4の方が質の良い回答を提示してくれる場合が多いです。また、不正確な情報を提示する可能性も低くなっています。
GPT3.5とGPT4の比較実験
ここでは、実際にGPT3.5とGPT4に同じ質問をしてみて、得られる回答の内容と回答するまでにかかった時間を比較してみようと思います。
今回、尋ねた質問は①タイムマシーンは作れると思いますか、②日本国憲法について要約しての2つです。
① タイムマシーンは作れると思いますか?
それぞれ、GPT3.5とGPT4の回答とその回答が得られた時間を表記した画像を下に貼りました。
↑無料版(GPT-3.5)の回答
↑有料版(GPT-4)の回答
上の2枚の画像を比較すると、AIが回答した文章の長さは、GPT3.5(無料版)の方で407字であるのに対して、GPT4(有料版)では627字でした。また、回答の内容も有料版の方が、より多角的かつ、鋭い考察をしていました。しかし、回答速度の点では、無料版の方が明らかに早いことがわかりました。
②日本国憲法を5000字で要約して
こちらの質問に対する回答の画像を以下に貼ります。
↑無料版(GPT-3.5)の回答
↑有料版(GPT-4)の回答
こちらの質問についても、①の質問と同様に比較していくと、回答の長さは、GPT3.5(無料版)で718字であるのに対し、GPT4(有料版)では844字でした。両方とも、5000字という条件は満たしていませんが、有料版の方が、条件に近いことがわかります。また、回答内容についても、有料版の方が網羅的であることがわかりました。しかしながら、回答にかかるまでの時間にはかなり差があり、やはり無料版の方が早いことがわかります。
実験のまとめ
上で行った二つの実験から、有料版の方がより正確かつ詳しい回答が得られるが、回答速度は無料版の方が早いことがわかりました。この時間の差は、有料版の方が、正確かつ詳しい回答を考える分、より多くの情報から回答を生成しているからなので、用途によって使い分けると良いと思います。
GPT3.5とGPT4の違い
無料版と有料版では、回答内容や回答にかかる時間以外にも様々な違いがあります。この違いについて、簡単にですが、下の表にまとめました。
GPT-3.5 | GPT-4 | |
データセット | ネット上のテキストデータ | テキストデータ、画像データ、音声データ |
能力 | テキスト生成 | テキスト・画像認識・音声認識 |
ユーザーインターフェース | テキストベース | テキストベース、画像ベース、音声ベース |
やはり1番の違いは、有料版であれば、テキストだけでなく音声や画像を使って質問することができ、回答もテキストだけでなく、音声や画像になり得るということです。(⑦で詳しく解説しています)
ただし、ChatGPT(チャットGPT)で利用する上ではGPT4にも欠点が存在します。それは回答生成速度がGPT3.5に比べて遅いこと、また3時間で50回しか質問に答えられないという制限がついている点です。とはいえ有料プランであれば、GPT3.5の機能も無料版より高速で使うことができるので心配ないです!
②回答生成速度
ChatGPT(チャットGPT)の有料版と無料版ではGPT3.5を使う上でも違いが存在します。
それは回答生成速度の差です。有料プランにおいてGPT3.5に質問すると同じモデルであるにも関わらず体感2倍以上の速さで回答を生成してくれます。
これによってユーザーはよりスムーズな対話を行うことができ、時間を節約しながらストレスなくChatGPTを使用できるようになります。
③API利用上限
ChatGPTのAPIアクセスは、有料版と無料版で異なります。
無料版のAPIアクセスを使用すると、一日に最大1,000回のリクエストを1つのアプリケーションから1つのAPIキーを用いて処理することが可能です。また、その応答には最大で1,024文字のテキストが含まれます。
一方、ChatGPT plus版のAPIアクセスでは、1つのアカウントで複数のAPIキーを利用することができます。そして、この版では、応答に含まれるテキストの最大文字数が4,096まで増加し、同時に最大3つのリクエストを処理することができます。これにより、より複雑なタスクへの対応が可能になります。
このような最大リクエスト数の違いと最大文字数の違い、APIキーの発行回数の上限の違いから、ChatGPT plus版のAPIアクセスは、大量のテキストデータを処理するため、より高度な操作を行うために非常に有効です。
④プラグインの使用
つい最近(2023年5月)ChatGPTの機能性をさらに向上させるために、特定の目的や応用領域に合わせてカスタマイズできるプラグインが有料プランユーザー全員に公開されました。(一部の人はそれ以前から使えていたようです)
ChatGPTプラグインは、ChatGPTの基本的な機能性を補完する役割を果たします。これらは、特定の応用領域や目的に合わせて、ChatGPTの振る舞いをカスタマイズします。
特定の業界や専門分野に特化した情報を提供したり、特定の言語スタイルを模倣したりするプラグインが存在します。これらのプラグインは、いままでのChatGPTでは不可能だった業務を可能にします。
例えば有名な食べログプラグインを例に取って説明しましょう。
食べログアプリと連携することで、今まではできなかった『リアルタイムでの飲食店の検索』ができるようになりました。
このようにプラグインを導入すると他のサービスと連携することで、そのサービス中のデータを用いて返答することが可能となります。
プラグインを利用できるのは現時点ではChatGPT Plus(有料版)ユーザーのみであり、無料ユーザーにはまだ解禁されていません。
プラグインは現時点(6/18)において400種類以上存在し、ChatGPT Plus(有料版)ユーザーとなればそれら全ての機能を利用することができます。
プラグインの例としては以下のようなものがあります。
・PDFの読み込みを可能にするプラグイン(Ask Your PDF)
・複雑な数学の計算を可能にするプラグイン(Wolfram)
・Youtube動画の翻訳や要約、全文書き起こしなどを可能にするプラグイン(Video Insight)
・論文を検索し、論文の読み込みが可能となるプラグイン(Scholar AI)
これら全ての機能が使えるようになるのは大きいですね!
⑤webブラウジング機能
プラグインと同様にChatGPT Plus(有料版)ユーザーしか使えない機能の一つにwebブラウジング機能があります。webブラウジング機能というのはChatGPTがネットの情報を集めた上で回答できるようになる機能です。この機能のメリットは最新の情報を入手できるようになることにあります。通常のChatGPTには2021年9月までの情報しか含まれておらず、それ以降の情報を聞いても回答することができません。
たとえばFIFA男子ワールドランキング上位20カ国を聞いてみましょう。
通常のGPT4だと答えることができません。
そこでwebブラウジングをオンにして同じ質問をしてみましょう。
このように正確な順位を最新の情報に基づいて返してくれます。また、情報元も提示してくれます(今回はwikipediaから引用)情報源を提示してくれることで、真偽の判断もしやすくなり、ハルシネーションと呼ばれるAIが実際には存在しない情報や不正確な情報を生成する事象を避けることにも繋がります。
また、面白いことにChatGPTはGPT4モデルであってもGPT4自体の質問に答えることができません。
これはGPT-4が正式に登場したのが2022年であることが原因です。
そこで同様に、Webブラウジング機能をオンにして聞いてみます。
するとこのように回答してくれるようになります、ちなみに情報源はOpenAIの公式サイトです。(リンク)
上記の二つの例のようにwebブラウジング機能によって最新の情報をもとにした回答が可能になるとともに、情報源の提示によって不正確な情報を見抜くことが容易になります!
⑥『Advanced Data Analysis(Cord Interpreter)』機能
『Advanced Data Analysis(Cord Interpreter)』機能を使えるか否かがChatGPT Plus(有料版)と無料版の大きな違いと言えるでしょう。
この機能は、人間の言葉を入力すると(日本語や英語)それをコンピュータ側の言語であるプログラムに変換し、それを元に操作を行い結果を返してくれる機能です。
例えば、以下のようなグラフを数秒で生成することが可能です。
今まで何時間もかかっていた作業をほんの数分に短縮することが可能です!
他にも『Advanced Data Analysis(Cord Interpreter)』を行うと以下のようなことが可能です。
・Pythonコード生成
・pythonコードの実行
・CSVファイルやWordファイル、Excelファイルなど様々な形式のデータの読み込み
・画像の認識
・円グラフや棒グラフをデータを元に生成
これら以外にも本当に様々な用途で使用できます。この『Advanced Data Analysis(Cord Interpreter)』機能により、ChatGPT(チャットGPT)を実用的なレベルでの業務効率化に使用できるようになったと言っても過言ではありません。
詳しくは以下の記事を参照ください。
ChatGPT Advanced Data Analysisとは?活用法と使い方をご紹介!
⑦GPT-4Vによる画像入力・音声入力機能
こちらは9月25日の最新アップデートによって追加された機能になります。
ChatGPT(チャットGPT)に対して画像を入力してその内容について質問したり、音声を用いて会話することが可能となったのです!
例えば以下のように手書きの問題を入力してChatGPTに説明させることが可能です。
この機能もChatGPT(チャットGPT)の有料版限定となっています。
文章だけでなく、画像・音声の入力が可能となることで、ChatGPTの可能性は大きく広がると言っても過言では無いでしょう。
以上のようにChatGPT Plusに加入するか否かでChatGPTを使用できる幅が大きく異なります。
画像入力・音声会話機能については以下の記事をご覧ください。
ChatGPTの新機能『GPT-4V』とは?使い方と活用方法を解説!
次の章では、CahTGPT Plusへの加入方法を紹介します。
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第2章 ChatGPT(チャットGPT)有料版の登録方法と料金
ChatGPT(チャットGPT)有料版の登録方法
①ChatGPTにログインします。(リンク)
②画像の左下にある『Upgrade to Plus』をクリックします。
③右側の緑のボタン『Upgrade plan』をクリックします。
④必要情報を入力して、『申し込む』をクリックします。
これで登録完了です!再びチャット画面を開くと下のように GPT4やPlugins(プラグイン)、Browse with Bing(webブラウジング)
が追加されているかと思います!
ChatGPT(チャットGPT)有料版の料金
ChatGPT(チャットGPT)有料版の料金は月間20ドルです!
① ChatGPT(チャットGPT)有料版の解約手順
解約する場合の手順も解説します。
(1)「My Plan」を選択
左下のアカウントの場所をクリックするとこのような画面になるので、「My Plan」を選択します。
(2)「Manage my subscription」を選択
このような画面になるので、下から2番目の「Manage my subscription」をクリックします。
(3)「プランをキャンセル」を選択
(4)契約終了日が表示されるので、再度「プランをキャンセル」を選択
解約を実施しても、④で表示された契約終了日までは使用可能ですので、次の課金処理がされるまえに解約手順を実施するのが望ましいでしょう。
第3章 ChatGPT(チャットGPT)は有料版に加入するべき?
個人的には加入することをお勧めします!やはり、プラグイン機能とCord InterPreter機能、GPT-4Vを使用できるようになる点は大きく、ChatGPTの可能性が大きく広がります。
特に、ChatGPTをビジネスで活用したい方などは、プラグインでプレゼン資料を読み込ませて校正したり、改善案を提案してもらったり、webブラウジング機能を用いて最新情報の収集を行ったりなど利用の幅が大きく広がります。また、ブログ運用などで記事の一部を書いてもらったり、記事のヒントをChatGPTから得たい場合は最新の情報を得られるwebブラウジング機能は必須となるでしょう。
ただ、月額20ドルはそれなりの金額なので、まだほとんどChatGPT自体を使ったことがないという方は、無料版を使用してみて慣れてからChatGPT Plusに移行するというのも手でしょう。
執筆者 河津 大誠
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