皆さんはチャットボットを利用したことはありますか?
基本的に高度なプログラミング技術が必要だと思われるチャットボットですが、今回紹介するAIツール『ChatBase』を用いることで、プログラミング無しで高性能なチャットボットを構築することができます。
『ChatBase』のインストールはこちらから(リンク)
目次
第1章 『ChatBase』の概要と始め方
『ChatBase』はOpenAI社の会話型AIであるChatGPTと同じく、GPT3.5及びGPT4を用いたチャットボットを簡単に制作できるAIツールです。
APIコードを発行する必要もなく、情報をテキストや URL、PDFなどの形式で与えるだけで良い点が魅力でしょう。
ChatGPTとチャットボットの違いは?
結局ChatGPTと同じ技術を使ってるならChatGPTを使えば良いじゃん!と思われるかもしれませんが、チャットボットには明確な利点が二つあります。
①特定の業務や知識に特化させることができる
②webサイト上やアプリ上などの他のサービス中において利用できる
①についてですが、『ChatBase』では、PDFやドキュメントなどChatGPTが所持していないであろう情報を与えることが可能です。
また、役割設定も可能なため、例えば『料理名を入力したらレシピとカロリーが表示されるチャットボット』を作る場合は、料理名・レシピ・カロリーがセットになったデータを与えることで制作できます。
この特徴によって、『ChatBase』を用いることで、社内のQ&Aボットやサービスの紹介ボットなどの特定業務に特化させたボットの導入が可能となるのです。
②については、このサイト『AITechWorld』にもチャットボットを導入していることからもお分かりいただけるかと思います。
画像のように、画面右下の『ツールを聞く』をクリックすることでチャットボットと会話することが可能です。
こちらのチャットボットは『DocsBot』というツールを用いて制作したものですが、『ChatBase』でも同様のチャットボットの制作が可能となっています。『DocsBot』については以下の記事で詳しく紹介しています。
『ChatBase』の始め方
①『ChatBase』の公式サイトにアクセスします。(リンク)

画像出典:ChatBase公式
②『Build Your Chatbot』をクリック
③Googleアカウントかメールアドレスでアカウントを作成する

画像出典:ChatBase公式
④ここまでで登録は完了です!実際にチャットボットを構築していきましょう。

画像出典:ChatBase公式
第2章 『ChatBase』の使い方
この章では、チャットボットの作成方法を解説していきます。
『New ChatBot』をクリックすると『Data Sources』という学習させるデータを入力する欄が表示されます。
チャットボットに学習させるデータについて
チャットボットの性能や特徴は、主に学習させるデータによって決まります。学習させるデータによってどのような知識を持ち、どのような業務に特化したチャットボットなのかが決まるのです。
『ChatBase』では主に、ファイル形式・テキスト形式・サイトURL・Q&Aの4種類のデータをもとに学習させることができます。
『ChatBase』の強みはこの学習させられるデータの種類の多さにあると言えるでしょう。それぞれのデータについて詳しく解説していきます。
①ファイル形式

画像出典:ChatBase公式
『Drag&drop files here』と書かれたところをクリックしてファイルをアップロードしましょう。
ファイル形式としては『PDF』・『ドキュメント』・『Word』・『テキストファイル』などがアップロード可能です。
例えば金融に詳しいチャットボットを作成する場合は金融データをまとめたPDFなどをアップロードしましょう。
②テキスト形式

画像出典:ChatBase公式
こちらでは文章を入力して学習させることができます。
作成したいチャットボットの特徴を入力したり、逆にしてはいけないことを指定したりといった使い方ができるでしょう。
③webサイトURL

画像出典:ChatBase公式
webサイトのURLを入力して学習に利用することができます。
サイトの説明に特化したチャットボットや、サイトの補助機能として利用する場合は必須となるでしょう。
今回は当サイト『AITechWorld』のサイトマップを入力して、AIツールに特化したチャットボットを作成してみます。

画像出典:ChatBase公式
サイトマップを入力すると上の画像のように、サイト内の全URLが表示されました。
この方法を用いて作成したチャットボットは後ほど紹介します。
④Q&A

画像出典:ChatBase公式
Q&A形式のデータの入力も可能です。
特定の質問に対する答えをあらかじめ用意しておくことで、より性能を高めることができます。
以上の4種類のデータをうまく組み合わせることで、理想のチャットボットを構築しましょう。
データの入力が完了したら『Create ChatBot』をクリックすることでチャットボットの作成が完了します。
チャットボットの設定
作成したチャットボットにはいくつかの設定を行うことが可能です。
まずは『Setting』をクリックし、設定画面を開きます。

画像出典:ChatBase公式
上記の画面ではモデルの選択と自由度の選択が行えます。
モデルはGPT3.5とGPT4が存在しますが、無料版ではGPT4は使用することができません。
『Temperature』は数値が高いほど創造的な回答を生成するようになります。

画像出典:ChatBase公式
また、上記の画面では『Visibility』をクリックすることで制作したチャットボットを公開するかを選択できます。『Private』なら自分のみ、『can be embedded on website』を選択したならwebサイト上での公開が可能となります。
また、その下の『Rate Limiting』では時間ごとの最大メッセージ数を制限できます。
チャットボットの外観

画像出典:ChatBase公式
『Chat Interface』をクリックすると制作したチャットボットの外観を選択できます。それぞれのボタンは次の選択ができます。
『Initial Messages』→最初のメッセージ
『Suggest Messages』→最初の質問の候補
『Theme』→ライトモードかダークモードか
『Update chatbot profile picture』→チャットボットのプロフ画像(Removeで削除)
『Display Name』→チャットボットの表示名
『User Message Color』→メッセージの色
となっています。これらを選択して外観を決定しましょう。
設定と外観カスタマイズが完了したらチャットボットの制作は完了です!
第3章 『ChatBase』の料金
『ChatBase』には大きく分けて4つの料金プランがあり、オプションも存在します。
まず4つのプランの違いについて表形式で紹介します。
Free | Hobby | Standard | Unlimited | |
料金 | 無料 | 月額19ドル | 月額99ドル | 月額399ドル |
月当たりメッセージ数 | 30 | 2000 | 10000 | 40000 |
チャットボット数 | 1 | 2 | 5 | 10 |
データの文字数 | 40万 | 1100万 | 1100万 | 1100万 |
他サービス連携 | × | ○ | ○ | ○ |
GPT4の利用 | × | × | ○ | ○ |
主な違いは上記のようになっています。他にもいくつか違いがありますので詳細は公式サイトを参照してください。(リンク)

画像出典:ChatBase公式
また、プランごとの違いに加えてオプションが存在します。

画像出典:ChatBase公式
『Extra message credits』では月間メッセージ数の上限を増やすことができます。7ドルで1000メッセージとなっています。
『Extra chatbots』では追加のチャットボットを1つ7ドルで購入できます。
『Remove’Powered By ChatBase’』ではPowered By ChatBaseという文字列をチャットボット上から消去できます。(月39ドル)
第4章 まとめ
今回は『ChatBase』を使ってチャットボットを制作する方法を紹介しました。
学習に使用できるデータの幅が非常に広く、使い勝手がかなり良いなという印象です。
実際に制作したチャットボット
実際にこのサイトのデータを与えて制作したチャットボットの設定が以下になります。

画像出典:ChatBase公式
データとしては当サイトのサイトマップを与えました。実際に質問したところ

画像出典:ChatBase公式
このように当サイトのリンクを提示してツールを教えてくれました!
皆さんもぜひご自身のサービスやホームページなどに取り入れてみてください!
執筆者:河津大誠
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