世界初の完全自律型AIソフトウェアエンジニアDevin AIとは?使い方やウェイトリスト申請法を紹介

ソフトウェア開発の世界に革命が起きようとしています。AIスタートアップ企業のCognitionが、これまでにない画期的なAIエンジニア「Devin」を発表したことによって各所で大きな反響を呼んでいます。Devinは、人間の指示を受けて自律的にソフトウェアを開発することができる、世界初の完全自律型AIソフトウェアエンジニアです。

本記事では、Devinとはどのようなツールなのか?また、そもそも自立型AIソフトウェアエンジニアとは一体どういう意味なのか?など詳しく解説していきます!ぜひ最後までご覧ください。

1章  Devinとは?

自立型AIソフトウェアエンジニアとは?

自立型AIソフトウェアエンジニアとは、人間の細かな指示がなくても、自らの判断で開発プロセス全体を管理し、タスクを遂行できるAIのことを指します。

従来のプログラミングアシスタントは、あくまで人間のエンジニアの支援ツールでした。代表的なものがGithub Copilotと言えるでしょう!コードの一部を提案したり、バグの存在を指摘したりすることはできても、開発の全工程を自動で進められるわけではありません。エンジニアが細かな指示を出しながら、AIの支援を受けて開発を進める必要があったのです。

それに対してDevinのような自立型AIエンジニアは、もはや単なる支援ツールではありません。ソフトウェアの要件定義から設計、実装、テスト、デプロイまで、開発に必要なあらゆるタスクを自律的に実行できます。 例えば、Devinに「ToDoアプリを作ってほしい」と要求を伝えれば、質問やヒアリングを通じて詳細な要件を引き出し、ゼロからアプリの設計に取り掛かります。必要に応じて新しい技術を学習し、バグを自力で解決しながらコーディングを進め、最終的にはクラウドにデプロイまで行うので、途中でエンジニアが細かい指示を出す必要はありません。

この自律性の高さにより、ソフトウェア開発の生産性と効率が飛躍的に向上すると期待されています。

Devinに代表される自立型AIエンジニアは、これまでの「人間がAIを使う」という関係を「AIが自律的に仕事をこなす」という新しいパラダイムへと変えるかもしれません。私たちエンジニアにとって、AIは支援ツールから頼れる同僚へと進化しようとしているのです。

 Devinの概要

Devinは、ソフトウェア開発のあらゆる工程を自動化することができます。要件定義からコーディング、テスト、デプロイまで、従来は人間のエンジニアが手作業で行っていたタスクをすべてDevinが自律的にこなします。これにより、ソフトウェア開発のスピードと効率が飛躍的に向上するでしょう。

独自のシェル、エディタ、ブラウザを備えたサンドボックス環境で動作

Devinは、独自のコマンドラインシェル、コードエディタ、ウェブブラウザを備えたサンドボックス環境で動作します。つまり、Devinは人間のエンジニアと同じツールを使って開発作業を行うことができるのです。外部とのやりとりも、このサンドボックス環境を通して安全に行われます。

実際のDevinの操作画面

画像出典 Cognition

Devinの驚きの性能と能力

Devinの性能は、既存のプログラミングAIを大きく上回ります。ソフトウェアエンジニアリングのベンチマークであるSWE-benchでは、Devinが自力で13.86%の課題を解決しました。これは、従来の最高性能AI(1.96%)の7倍以上の成績です。人間が支援した場合でも、従来AIの解決率は4.80%に留まっています。

Devinの性能評価グラフ

画像出典 Cognition

未知の技術の習得やバグ修正を自律的に実行

Devinは未知のプログラミング言語やフレームワークであっても、必要なドキュメントを読み込んで自ら学習し、使いこなすことができます。コード内のバグも自律的に発見し、修正することが可能です。膨大なif文を書いてバグを潰す必要はもうありません。

Devinは、人間のソフトウェアエンジニアに求められるスキルを十分に備えています。実際に、大手IT企業の技術面接に合格したり、Upworkで実際の開発案件をこなしたりするなど、実践的な開発能力の高さも実証されています。

2章 Devinの使い方

本章では、Devinの様々な使い方についてご紹介いたします!なお、筆者も絶賛ウェイトリストに登録中となっており、使用ができません。

ウェイトリストへの申し込みによるアクセス

現在、Devinはまだ限定的なアクセスの段階にあり、一般に公開はされていません。利用を希望する方は、Cognitionのウェイトリストに申し込むことができます。申し込みが承認されると、Devinをあなたのプロジェクトで活用できるようになるでしょう。

①ウェイトリストにアクセス

ウェイトリストにアクセスしましょう!

googleフォームの形式

画像出典 Cognition

このように、ウェイトリストはGoogleフォームの形式となっています。

②必要事項を入力

メールアドレスのみが必須項目

画像出典 Cognition

Emailアドレスやフルネーム・今までに自分が立ち上げたプロジェクトの説明などの記入欄がありますが、入力必須項目はEmailアドレスのみとなっています。他の入力項目でウェイトリストの優先項目が変わるなどがあるのかわかりませんが、書いておいて損はないのではないでしょうか!

Devinをオープンソースで使えるOpen Devin

Devinをローカル環境で使うことができるOpen DevinのソースコードがGitHubにて公開されています!こちらは、後日別の記事として始め方や実際に使った様子を紹介しますので、ぜひご覧になってください!

ちなみに、ソースコードが公開されているGitHubにはこちらからアクセスできます!

H3: Azure上でのDevinの利用(Microsoftとの提携により)

Cognitionは、大手クラウド事業者のMicrosoftと提携を発表しました。これにより、Devinはソフトウェア開発プラットフォームであるMicrosoft Azureと統合され、多くの企業が手軽にDevinの力を活用できるようになります。

Microsoftとの連携
画像出典 CognitionAzureは閉域的な環境でアプリケーション開発ができることから。セキュリティ上非常に安全なチャットボット開発などができることでよく知られています。Azure上でDevinが使えることで、より幅広いアプリケーション開発を効率的に行うことができるでしょう。

 自然言語による指示とリアルタイムのフィードバック

Devinに対する指示は自然言語で行います。「ToDoアプリを作ってほしい」「この機能を追加してほしい」といった具合に、会話をするようにDevinに要件を伝えられます。開発の進捗状況はリアルタイムで確認でき、途中で仕様変更をお願いすることも可能です。

こちらのX(旧Twitter)上での投稿は実際にDevinに指示を送ってアプリを実際に作っている動画となっています。かなり、長い動画となっていますが、どのような雰囲気で作成が行われているかのイメージがつくのではないでしょうか!

3章 まとめ

Devinの登場は、ソフトウェア開発の世界に大きな変革をもたらすでしょう。コーディングからデプロイまでのすべての工程を自動化し、人間のエンジニアをより創造的で本質的な仕事に専念させることができます。Azureとの統合で利用しやすくなった今、Devinの導入を検討してみてはいかがでしょうか。世界初の完全自律型AIエンジニアとともに、新たなソフトウェア開発の時代を切り拓いていきましょう。

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