ChatGPTとかCludeとか、テキストで返信をしてくれるAIツールはたくさんありますが、「返答遅いな、、、もっと早く答えてくれないかな、、、」って思ったことありませんか?
本記事はそんな方にオススメのAIツール、世界最速で返答してくれるGroqについてご紹介します!
目次
1章 「Groq」の概要
1-1 Groqはなぜ早い?LPUとは?
GroqはChatGPTやCludeと同様の大規模言語モデル(LLM)です。その最たる特徴として、とにかく返答が早い言語モデルとなっています。
「どうしてそんなに返答が早いの??」と思われたかもしれません。そのご説明のために、超超簡単に大規模言語モデルの仕組みについて解説します。
そもそも、AIのモデルはプロンプトの回答や、画像生成などの各々のタスクをこなすための計算量がたくさんあるため、「GPU」というユニットが必要となってきます。「GPU」はGraphics Processing Unitの略となっておりとくに、データのインプットやディープラーニングのタイミングで用いられるケースが多いようです!
その「GPU」の開発会社として半導体メーカーであるNvidiaが有名ですね(何とあのAmazonの株価を上回ったりしています、、、!)
そしてその「GPU」よりも、早く対応できるユニットである「LPU (Language Processing Units)」を作っている開発会社こそ「Groq」なのです!
つまり「Groq」で独自に作った「LPU」というユニットを搭載しているから返答が早いわけですね。
1-2 Groqの特徴
性能や企業の特徴は以下の通りです。
- 創業者はGoogleのTPUチームの元メンバーで、シリコンバレーのベンチャーキャピタルから多額の資金調達を実施している有望なスタートアップ
- Groq独自開発の言語処理ユニット(LPU)を使用し、GPUよりも高速にLLMを実行できる。
- LPUはLLMの推論に特化した設計になっている
- 一般的なGPUと比べ、LLMの推論速度を最大18倍高速化できる専用プロセッサアーキテクチャを採用
以上のように、ツールそのものだけでなく、Groqの返答の速さの元となる「LPU」とその開発会社も注目されております。
Groqは新たなLLMというわけではなく、LLMに処理を早くするLPUを提供しているので、既存のLLMの処理速度を上げるということが期待されています。実際に、Meta AIの大規模言語モデルLlama-2 70BをGroqのシステム上で300トークン/秒/ユーザーという高速性能を実現しています!
現在、Groqでは、オープンソースのLLMである「Llama 2 70B」や「Mixtral 8x7B」を採用しており、高速かつ高性能に処理することができるようです。
そんなに早く返答来ることって重要なの???
と思われるかもしれませんが、今後AI技術の発展で、営業やカウンセリングのような、人と会話をする業務も代替するとなると、こうした超高速回答が必要不可欠となります。
そうした背景もあり、今後のさらなる発展が期待されてる存在なのです!
2章 Groqの使い方
2-1 Groqの始め方
おおよそGroqについて理解していただけたでしょうか?ここからは実際に、Groqを使う方法をご紹介していきます!
Groqを利用する手順は非常に簡単で、公式サイトへログインしアカウント登録をすると無料で利用可能です。
先ほどのリンクをクリックしていただくと、こちらの画面に移動します!こちらの画面から、アカウントを作成してください!アカウント作成には、メールアドレスまたは、Googleアカウントを使うことができます!
アカウントを作成すると、このようにGroqの操作画面に切り替わりすぐにGroqを使うことができるようになります!
2-2 実際にGroqを使ってみた
使い方は他の大規模言語モデルと同様に、プロンプトを下記に入力すると返答が来ます。
今回は試しに、「Groqとは何ですか?」と自身について尋ねてみます。
噂通り、一瞬で返答が来ました!その時間わずか2.87秒。
回答結果の下に、何秒で回答したか表示されるようになっています。(このあたりからも、高速回答の技術を誇示したい様子が伺えますね)
返答までの初速が早く、返答開始から完了までも早いというのが驚きです。
ちなみに英語で同内容を入力すると返答はさらに早くなりました。その時間わずか2.03秒!
英語と日本語の変換の処理がいらない分速くなったものと思われます。
とにかく、入力後に画面にパッと回答全てが表示される感覚は、他の大規模言語モデルを活用されてる方であれば、驚くこと間違いないでしょう。
ただし、正確性はイマイチな印象でした、、、
先ほどの画像のようにGroq自身についての質問も、的外れな回答となっており、参考ソースの提示もありません。そのため、現段階ではあまり実用的ではない印象です。。
2-3 ChatGPTやClaudeと比較してみた
本当に実用的ではないのか?
「ビジネスメールの作成」を依頼し、他の大規模言語モデルと比較してみました。
※実験プロンプト
#命令文
下記条件でビジネスメールの作成をしてください
#条件
商談後のお礼
まずは王道、chatGPTから。
さすがの回答です。
テンプレートの違和感は少なく、そのテンプレートをどう活用すれば良いのかちゃんと補足文もありますね!
次にClaudeです。
こちらも件名含めて違和感ない日本語で生成されてますね。claudeに関する記事はさらにこちらからご覧ください!
最後にGroqを見てみましょう。
ビジネスメールの作成の手順が返答として来てしまいました。やはりそのまま使える状態の返答は来ませんね、、、
再度モデルを変更して同じプロンプトを入力してみました。
「最近の会談」という表現や「あなたとの会談」という表現も違和感がありますが、全体的に英語を日本語に直訳したようなアウトプットとなっており、修正や確認作業に多く時間がかかってしまう状態です。
ちなみに画像の生成についても試してみました。
上記の通り、画像生成そのものはできず、生成に必要なキーワードや、その画像を入手するあt目の方法等を箇条書きで返答してくれたりします。
3章 Groqの料金プラン・商用利用
気になるGroqの料金や商用利用利用の可否についてご紹介します!
Groqは無料で使用可能で、商用利用も可能となってます。
ただし、上述の通り、現時点ではアウトプット内容をそのまま活用するのは難しい印象ですので、
商用利用される際にはくれぐれもファクトチェックを入念に行っていただくことを推奨いたします。
4章 まとめ
とにかく回答は世界最速ですが、その返答内容や正確性は現時点では、今一つといった状態でした。
ですが、回答スピードの基盤となる技術は間違いなく素晴らしいものです。
そのため今後、回答の精度が上がり、参考情報の確認が容易となれば、活用シーンは多く出てくるでしょう。
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