AI技術が進化し、その応用範囲が拡大する中で、特に注目を集めているのが「Magic Animate」です。このツールは、静止画から動画を生成することが可能な、革新的な生成AIツールです。本記事では、Magic Animateの概要から使い方、料金プラン、商用利用の可否まで詳しく解説します。
目次
Magic Animateとは?
Magic Animateは、1枚の画像から短い動画を自動生成するAIツールです。
このAIは、画像内の要素を解析し、動きのあるビデオを生成することで、静的なコンテンツを魅力的な動画に変換します。
参考:https://showlab.github.io/magicanimate/
1-1Magic Animateの特徴
高度な画像解析技術:Magic Animateは、画像内のオブジェクトや景色を認識し、それに応じた自然な動きを生成します。
ユーザーフレンドリーなインターフェース:初心者でも簡単に操作できる直感的なUIが特徴です。
多様な用途: 広告、ソーシャルメディア、プレゼンテーションなど、様々なシーンで利用可能です。
MagicAnimateは、以下の操作が可能です
- アニメーションのパターンを選択する(例:歩行、走行、ダンスなど)
- 任意の画像にアニメーション効果を加える
- アニメーションが進行する方向を変更する
- アニメーションの速度を細かく調整する
- アニメーションを開始するタイミングや終了するタイミングを設定する、またはその両方を指定する
1-2 Magic Animateは何がすごいの?
画像から動画を生成できるAIツールとして、他にもRunwayやPikaといったものがあります!
このツールの最大の魅力は、専門的なビデオ編集スキルがなくても、誰でも簡単に動画コンテンツを作成できる点です。また、AIが自動で動きを加えるため、時間とコストを大幅に削減できます。
2章MagicAnimateの使い方
2-1 Replicateで使う場合(おすすめ)
Replicateは、さまざまな生成AIサービスを簡単に利用できるWEBサイトです。ユーザーが提供する生成AIサービスが公開されており、Magic AnimateのWEB UIを通じてブラウザ上で利用可能です。
基本的には無料で簡単にアクセスできますが、利用制限があります。有料プランに加入すると、制限なくサービスを利用することができます。
Magic Animateを使うためのステップ
ここからは、ReplicateでMagic Animateを使うための手順を紹介します!
使い方は簡単非常に簡単です!
①サイトへアクセス
まず、Replicateサイトへアクセスします。
②画像のアップロード
生成したい動画のベースとなる画像をアップロードします。
③サンプル動画をアップロード
サンプル動画をアップロードします。画像と動画はデフォルトで入っているので、まずは試してみたい人はそのまま何もしなくて大丈夫です。
④動画の調整
動きのパターンや持続時間など、動画の調整をすることができます!seed値を固定すれば動画のスタイルは一定で固定できます!
ここで、各パラメータの特徴を軽く説明します!
「num_inference_steps」(推論ステップ数)
動画の画質やノイズを調整するために使います。
値を高く設定すればするほど画質が向上しますが、動画の生成速度は遅くなります。初めて使用する際は、設定を変更せずにデフォルトのままで十分です。
「guidance_scale」(ガイダンススケール)
動作の適用範囲を決めるものです。通常、デフォルトの設定で問題ありません。
「seed」(シード値)
特定の動画が生成された際に割り当てられる固有の番号です。お気に入りの動画デザインを再度作成したい場合、同じ番号を指定することで、元の動画と同じスタイルの動画を再び生成することができます。
⑤実行
「Run」ボタンをクリックすると、数分で動画が完成します。
参考:https://showlab.github.io/magicanimate/
2-2 Hugging Faceで使う場合
Hugging FaceもReplicateと同様のサービスを提供しています。ここでは、Magic AnimateのWEB UIを利用してブラウザ上でサービスを使用することが可能です。
このサービスは無料で無制限に利用できますが、アクセスが集中するとサービスが重くなることがあります。
基本的な使い方は、Replicateの使い方とほとんど同じで簡単に使えます。公式サイトはこちらから!
2-3 GoogleのColabで使う場合
Google Colabは、Googleのクラウド上でプログラムを利用できるサービスであり、生成AIサービスにも広く活用されています。
Google Colabには無料版と有料版が存在します。無料版でも使用可能ですが、処理時間が長引くことがあり、その結果生成作業が完了しないこともありますので注意が必要です。
① Colabファイルの準備
まずは、GitHubリンクにアクセスします。
「Open in Colab」というボタンをクリックして、Colabでファイルを開きます。
② MagicAnimateのPublic URLの生成
Google Colabで接続タイプが「T4」になっていることを確認します。
左上の「再生アイコン」をクリックしてスクリプトの実行を開始します。
「このまま実行」をクリックし、プロセスを続行します。
実行後、MagicAnimateのPublic URLが生成されます。表示されたURLをクリックして進んでください。
③MagicAnimateでAI動画を生成
先ほどの生成されたリンクからMagicAnimateのページを開きます。
これで、AI動画の生成を開始する準備が完了しました!これで、簡単にMagicAnimateを利用してAI動画を生成できます。
Google Colabの無料枠を使って遊ぶ方法については、以下の動画で詳しく解説されていますので、こちらを参考にしてみてください。
3章 MagicAnimateの料金プラン・商用利用
3-1 MagicAnimateは無料で使える?
MagicAnimateはBSD 3-Clauseライセンスのもとで提供されており、基本的には無料で利用することができます。
しかし、使用する生成ツールによっては異なる場合があります。
Replicateを初めてご利用になる場合は、無料でお試しいただけますが、最終的にはクレジットカードの入力が必要になります。Replicate で使用した分だけを支払い、秒単位で請求されます。
Replicateの有料プラン
ハードウェア | 価格 | GPU | CPU | GPU RAM | RAM |
CPU | $0.000100/秒 ($0.36/時間) | – | 4x | – | 8GB |
Nvidia T4 GPU | $0.000225/秒 ($0.81/時間) | 1x | 4x | 16GB | 16GB |
Nvidia A40 GPU | $0.000575/秒 ($2.07/時間) | 1x | 4x | 48GB | 16GB |
Nvidia A40 (Large) GPU | $0.000725/秒 ($2.61/時間) | 1x | 10x | 48GB | 72GB |
Nvidia A100 (40GB) GPU | $0.001150/秒 ($4.14/時間) | 1x | 10x | 40GB | 72GB |
Nvidia A100 (80GB) GPU | $0.001400/秒 ($5.04/時間) | 1x | 10x | 80GB | 144GB |
8x Nvidia A40 (Large) GPU | $0.005800/秒 ($20.88/時間) | 8x | 48x | 8x 48GB | 680GB |
詳しくはReplicate Pricingページ をご確認ください。
3-2 MagicAnimateの商用利用
BSD 3-Clauseライセンスは非常に柔軟で、商用利用、改変、配布が許可されていますが、著作権表示と免責事項の提示が必要です。特許権についての明確な許可は含まれていないため、特許が関わる場合は別途確認が必要です。
利用用途 | 許可状況 | 備考 |
商用利用 | OK | ライセンスの制約を守る限り商用利用が許可される [参考1] |
改変 | OK | ソースコード及びバイナリ形式の改変が可能だが著作権表示の維持が必須 [参考2] |
配布 | OK | 再配布は、著作権表示と免責事項を含める条件で許可される [参考2] |
特許使用 | OK | ライセンス自体は特許使用について制限を設けていないが、特許権そのものはライセンスに含まれていない [参考3] |
私的利用 | OK | 私的な使用には制限がなく、自由に使用可能 |
詳しくは以下のライセンスページからご確認ください。
4章 まとめ
Magic Animateは、AIを利用して手軽に動画を生成できるツールとして、多くの可能性を秘めています。その手軽さと高機能さが多くのユーザーに支持されており、ビジュアルコンテンツの制作に革命をもたらすかもしれません。
ぜひ、Magic Animateを使って、あなただけのオリジナル動画を作成してみてください!
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