音楽生成AIといえば「Suno AI」が有名ですが、新しく公開された「Udio」が海外のSNSでも話題になっています。
Introducing Udio, an app for music creation and sharing that allows you to generate amazing music in your favorite styles with intuitive and powerful text-prompting.
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— udio (@udiomusic) April 10, 2024
Udioは、Google DeepMindの研究者やエンジニアなどが開発に関与し、その高い音楽生成能力から「AIかどうか判別できないクオリティ」と評価されています。
この記事では、Udioの特徴や使い方を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
目次
1章 Udioとは?
音楽生成AIサービス「Udio」は、2024年4月10日にパブリックベータ版として無料で一般公開されました。
このサービスは、テキスト入力するだけでユーザーの指定したジャンルや雰囲気に基づいてオリジナルの音楽トラックを自動生成することができます。
また、7月24日にUdioの新バージョンUdio v1.5が公開されました!
1-0 新バージョンUdio v1.5について!
7月24日にUdioの新バージョンUdio v1.5が公開されました!Udio v1.5 はこれまでで最も高度な音楽モデルであり、v1 モデルに比べて多くの改良点が加えられているようです。
- オーディオ品質の向上
- キーコントロール
- グローバル言語の結果の改善
- オーディオからオーディオへ(オーディオアップロードのリミックス)
オーディオ品質の向上
まずは、作成した音楽の音質が大幅に向上したようです。
こちらが以前までのudioの音楽となっています。こちらがアップデートによってどのように変わったのでしょうか?
音がかなり透き通って雑音が少なくなったように感じますね!
ステム分割
また音楽を構成する上での楽器、ボーカル、ベース、ドラム、その他すべての4つをそれぞれで分けてトラックを編集できるようになりました。今まではこれらの楽器のコントロールが難しかったため、AIの匙加減という部分がありました。これによってより本格的な音楽を生成することができるようになります。
Audio to Audio
こちらが、目玉となる新たなアップデート機能であるAudio to Audioとなります。以前はテキストプロンプトなどからのみ音楽を生成できましたが、自分の作成したAudioをもとに新たな音楽を生成することができます。
こちらがAudio to Audioの編集画面となります。黄色のリミックスリージョンで編集したい部分を選択して画面右側の音楽をリミックスすることで新たな音楽を生成することができます!
キーコントロール
音楽を生成する際のキーを選択できるようになりました。普通作曲する人は、どのようなコード進行で音楽を作るかなどを決めるのが一般的です。今回の新機能では、事前にこのキーをコントロールできるようになりました!
1-1 音楽生成AI Udioの特徴
それでは、音楽生成AI Udioはどのような特徴があるのでしょうか。
- 現在はベータ版で、1ヶ月に1200曲まで無料で作曲可能
- テキスト入力で音楽が自動生成され、操作が非常に簡単
- 音質が高く、ボーカルのリアルさを表現可能
- バック演奏の音質も優れており、1回の生成で32秒の音楽を2パターン作成可能
- 日本語の歌詞にも対応し、J-POPなどのスタイルも指定可能
音楽制作の経験がない初心者でも、テキストから簡単にボーカル付きの音楽やBGMが作れる最強ツールです。特に、先ほど言及したSunoという音楽生成AIはクオリティーの高さにおいてかなり評価を受けていましたが、無料で作れる曲数には制限がありました。
現時点では、ベータ版ということで1ヶ月あたり1200曲という実質無制限の量の音楽を作れるというのは非常にありがたいですよね。
2章【写真つき解説】Udioの使い方
早速Udioの使い方について紹介していきます!
2-1 Udioの始め方
まずは、Udioを始めるための準備をしましょう!
①ログインする
まずは公式Webサイトにアクセスしましょう。
ページ右上の「Sign In」ボタンをクリックしてログインしていきます。
Googleアカウント、Discordアカウント、またはX(旧Twitter)アカウントのいずれかで連携することができます。
プロフィールを入力し、送信ボタンをクリックすることで、登録が完了します。
以下画像のような画面に移動します。
“Discover”、つまりホーム画面では、音楽を作るだけでなく、他の人が作った音楽も聴くことができますので、ぜひチェックしてみてください。
左メニューの“My Creations”では、自分の作品を確認できます。左メニューの“Liked Songs”では、♡(ハートマーク)をつけた作品を確認できます。
また、SNSで共有することもできます。
2-2 Udioでの曲の作り方
Udioはアーティストの声を使って曲を生成することはできませんが、アーティストのスタイルを使って音楽を生成することができます。
自動で曲を作ってもらう
まずは、作りたい曲の説明を入力しましょう。Udioでは、テキストプロンプトによって作りたい曲の説明を行うことができます。
プロンプト(入力指示)入力欄にテキストを入力します。「Auto-generatec」を選択していることを確認します。
「Reset Prompt」では、プロンプトをクリアにできます。
サイコロマークをクリックすると、曲のプロンプトが完全にランダムで作られます。「何を書けばいいかな?」と悩んだときは、これを参考にしてみるのがおすすめです。
次に、ジャンルやムードを指定してみましょう。
「Suggested tags」では、タグをクリックして、曲調を指定することもできます。
「Create」ボタンをクリック。
実際プロンプトは以下のようにしてみました!
プロンプト
a song about the whispers of ancestors, hip hop
このように、プロンプトは英語であることが望ましいです!
約3分程度で、毎回一つのプロンプトに対して二つの曲を作ってくれます。
結果がこちら
完成度高すぎませんか?AIが作ったとは思えないクオリティーの高さです。
そしてAIの声質が良い…恐ろしいですね。
生成された曲は、右の「…」からダウンロードができます。現在では、MIDI出力できないみたいです。
その他にも以下のことができます。
- リミックス
- トラックの延長
- トラックを表示
- トラック履歴を表示
- プレイリストに追加
- 共有
- ダウンロード
- 削除
- レポートソング
リミックス機能を使って編集ができたり、イントロやアウトロを追加して、曲を長くすることも可能です。
前後にどんどん要素を足していって、完全な曲の形を作り出すことができるということですね。
自分で歌詞を書く
Udioでは、設定しなければ歌詞はAIによって自動生成されますが、独自で歌詞を作成することができます。
独自の歌詞を作成するには、カスタム歌詞のプロンプト入力欄にテキストを追加するだけです。
今回、プロンプトには「City pop in Japanese」を入力し、Lyricsに大きな古時計の歌詞を指定しました。
結果は以下の通りです。
ひとつ目の曲は冒頭が歌えてないですが、二つ目は歌詞通りに歌えてますね。
日本語の曲まで作ることができるとは…しかも日本語の発音が非常に自然でAIが作ったとは絶対に気づけません!
ちなみに、現時点で歌詞に使える言語は以下の7か国語になります。
- 中国語
- 日本語
- ロシア語
- ポーランド語
- ドイツ語
- フランス語
- イタリア語
また、括弧を使ってバッキングボーカルを指定することもできるみたいです。これを使うだけで完璧に1曲作れてしまいますね!
BGMを作ってもらう
歌詞付きの曲のクオリティも非常に高いですが、歌う曲だけでなくBGMを作ることもできます。
歌詞無しの音楽、いわゆるBGMを作成したい場合は、「Instrumental」にチェックを入れます。
同様にプロンプトを入力して、生成します。
結果がこちら
歌詞無しのBGMができました!すばらしい
3章 料金プラン・商用利用
Udioは現在、パブリックベータ版が公開され、無料で利用できます。
Udioの正式版のリリース日や料金体系、商用利用については、まだ公表されていません。
現在は、1ヶ月あたり1200曲を無料で作ることができるということのみがわかっていますが、今後有料プランが出ると、無料で作れる曲数も限られてくるかもしれません。
最新の情報は公式サイトをご覧ください!
4章 まとめ
使ってみた感想やわかったこと
- テキストから音楽が自動生成される
- 歌詞も自動生成されるし、入力もできる
- 出力されるまでに大体3分くらい
- 毎回一つのプロンプトに対して二つ曲を作ってくれる
- AIの声質が良い…
- あらゆるジャンルに対応
- MIDI出力できない
- 音質が高く、ボーカルのリアルさを表現可能
- バックの演奏の音質も優れており、1回の生成で32秒の音楽を2パターン作成可能
- 日本語の歌詞にも対応し、J-POPなどの日本の音楽スタイルも指定可能
- 現在はベータ版で、1ヶ月に1200曲まで無料で作曲可能
楽器の追加や楽譜の出力など、実用的な機能はまだ実装されていないように思えます。そのため、本格的にミュージシャンがAIを活用して音楽制作をするには、こうした点がクリアにされる必要があると、個人的に感じました。
とはいえ、AIと人間が作ったものを区別するのが難しくなってきましたね。
いずれ有料化されるかもしれないので、今のうちに使い倒しましょう!
最後までご覧になっていただきありがとうございました!
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