DreamGaussianは、たった一枚の画像から素早く3Dモデルを作り出すことができるツールとなっています。従来の方法より10倍速く、2分で完成して、テクスチャもきれいに整えてリアルな3Dが手軽に作れちゃいます。
以前テキストプロンプトから、3DモデルをつくるLuma についてご紹介しましたが、こちらとはまた違った面白さがあります!
この記事では、DreamGaussianの魅力と使い方を徹底解説します!以前解説したLumaの解説記事はこちらからご覧ください!
目次
1章 Dreamgaussianの概要
DreamGaussianは、画像から3Dモデルを生成できるAIツールです。2023年10月に公開された比較的新しいツールですが、手軽な操作と高速な処理速度、そして高品質な生成結果で注目を集めています。
DreamGaussianでできること
DreamGaussianは、以下の用途に最適です。
- 製品やキャラクターの3Dモデル作成
- 建築物の3Dモデル作成
- 風景や環境の3Dモデル作成
- 3DゲームやVRコンテンツの制作
- その他、創造性を活かした3Dコンテンツの制作
DreamGaussianの主な性能は以下の4つです。
高速性:従来の方法に比べて約10倍の速さで3Dモデルを生成します。
効率性:3Dガウススプラッティング技術を用いることで、迅速な処理が可能です。
精緻なテクスチャ:UV空間でのメッシュ抽出を通じて、テクスチャが正確に適用され、高品質な3Dモデルを作成します。
多機能性:画像だけでなくテキストからも3Dコンテンツを生成することが可能です。
つまり、DreamGaussianっていうのは、3Dモデル作成に革命をもたらすかもしれないツールですね。たった数分で3Dモデルを作ることができます!
DreamGaussianの特徴
DreamGaussianについての特徴を解説していきます。
高速性
まず、DreamGaussianはたった2分で画像から3Dモデルを作れます。
左側の古い方法だと、同じ品質の3Dを作るのに15分くらいかかりますが、右側のDreamGaussianはそれをグッと短縮してくれます。初心者の方にも、とても使いやすいですね。
参考:https://dreamgaussian.github.io/videos/accelerate.mp4
画像から3Dへ
上側にある2Dの平面画像から、生成された3Dモデルを下側に示しています。
この画像から、高品質な3Dモデルがしっかりと生成されていることがわかりますね。
このような傾いた画像でも問題なくできます。
テキストから3Dモデルを生成する
絵画的な表現で、テキストで記述された内容をもとに、直接 3D モデルを作成できます。
テキストから画像、そして3Dモデルを生成する
テキストで記述された内容に基づいて、まず画像を生成し、さらにその画像から3Dモデルを生成できます。
革新的な技術の可視化
DreamGaussianの秘密は、独自の「3Dガウススプラッティング」と「メッシュテクスチャの精緻化」という技術にあります。
このへんは難しいので、ふーんぐらいで読み流して大丈夫です。「ジェネレーティブ ガウス スプラッティング」は、3D空間における新たな描画方法です。
従来のポリゴンベースの描画とは異なり、点群を滑らかに表現することで、より自然でリアルな3Dモデルを生成することができます。
「メッシュ テクスチャの精緻化」は、生成された3Dモデルのテクスチャを最適化することで、より高精細でリアルな表現を実現する技術です。DreamGaussianでは、独自のアルゴリズムを用いて、UV空間でのメッシュ抽出とテクスチャの精緻化を行い、高品質な3Dモデルを生成しています。
エクスポートされたメッシュ
これは、DreamGaussianからエクスポートできる3Dモデルです。通常、OBJまたはGLTF形式で保存されます。これらの形式は、3Dモデルの標準形式になります。
これらのメッシュは、3D印刷・アニメーション・ゲーム開発など・さまざまなアプリケーションで使用できます。
メッシュアニメーション
メッシュアニメーション は、エクスポートされたメッシュ用に作成できるアニメーションです。3Dアニメーションの標準形式であるFBX形式でエクスポートできます。
2章【実践つき解説】Dreamgaussianの使い方
画像アップロードから3D生成してみる
ブラウザ上で無料で利用できます。アカウント登録などは不要で、すぐに試すことができます。
①DreamGaussianのWebサイトにアクセス
はじめにwebサイトに移動しましょう。
②生成したい画像をアップロード
画面のように1.の赤枠をクリックして画像をアップしましょう!
オプションでは、以下のように調整ができます。
- 「Estimated elevation angel」ではアップする画像の角度を調整し、完成度を高める。
- チェックマークをチェックすると、アップする画像の前処理を自動で調整する。(背景除去・オブジェクトの再配置など)
- 「Examples」では、サンプルを選んで試すことができる。
数分待つと、右側に3Dモデルが表示されました!
物体をマウスで動かしていろんな角度から見ることができます。
完成したら、「3DModel」の右上にあるダウンロードボタンをクリックして、glbファイル形式で保存できます。
画像が立体的というのもあって、結構いい感じに3Dになっていますね
他にもいくつか試してみました
飛行機の構図
少しボコボコしてるけど、どの角度からみても対称にはなっている?
背景と飛行機の色が一緒でも、白い線からがんばって3D化してくれました
アニメイラスト
顔は良いけど体が…ディテールの細かい人物系は難しそう…
画像生成AI(Krea.ai)で作成した人物
怖い…反対側はやはり不得意みたい。画像が暗いのもあって正面も微妙ですね
動物イラスト
画像では羽が見切れているので、3Dでは空洞になっているけど良い感じ。
あくまでも補助的な役割 と捉えるとよさそうですね。
テキストから3Dモデル生成の利用する方法
残念ながら、2024年4月14日現在、DreamGaussianのテキストから3Dモデルを生成する機能はベータ版であり、公式サイトから直接利用することはできません。
画像生成AI(StableDiffusion・DALL-E2・Midjourney・Krea.aiなど)でテキストからイラストを作成しておいて、DreamGaussianで画像をアップして3Dモデルを生成する方が良さそうですね。
それでも利用してみたい場合には、以下の手順が必要です。
- GitHubリポジトリをクローンする
以下のコマンドを実行して、DreamGaussianのGitHubリポジトリをクローンします。
git clone https://github.com/dreamgaussian/dreamgaussian.git
- ベータ版ブランチに切り替える
以下のコマンドを実行して、ベータ版ブランチに切り替えます。
git checkout beta
- 必要に応じて依存関係をインストールする
以下のコマンドを実行して、必要な依存関係をインストールします。
pip install -r requirements.txt
- DreamGaussianを実行する
以下のコマンドを実行して、DreamGaussianを実行します。
python main.py
- Webブラウザにアクセスする
Webブラウザにアクセスすると、DreamGaussianのWebインターフェースが表示されます。
- テキストとオプションを入力して「生成」ボタンをクリックする
「テキスト入力欄」に生成したい3Dモデルのテキストを入力し、「オプション」で生成オプションを設定してから、「生成」ボタンをクリックすると、3Dモデルが生成されます。
※注意事項
- ベータ版は開発段階であり、すべての機能が完成しているわけではありません。
- ベータ版はバグ が発生する可能性があります。
- ベータ版は商用利用 を目的としていません。
現状、DreamGaussianのテキストから3Dモデル生成機能は利用ハードルが高く、一般ユーザーにとっては使いにくい状況です。今後、ベータ版の公開 や 公式なドキュメントの整備 が進めば、より使いやすくなることが期待されますね。
3章DreamGaussian のライセンス・料金について
DreamGaussianで使われているのは、MITライセンスと呼ばれるオープンソースソフトウェアによく使われるライセンスです。
MITライセンスのもとで公開されたソフトウェアは、商用・非商用を問わず、無料で利用、コピー、変更、組み合わせ、再配布することができます。
利用用途 | 可否 |
商用利用 | ◯ |
改変 | ◯ |
配布 | ◯ |
私的利用 | ◯ |
MITライセンスは、ユーザーに多くの自由を与える寛容なライセンスです。ただし、著作権表示を入れるなどのルールを守ることが必要です。
DreamGaussianを安心して利用するには、以下のGitHubページをご確認ください。
4章 まとめ
Dreamgaussianを使ってみて、本当に手軽に3Dモデルが作れることに驚きました。ただ、複雑な形状の再現にはまだ課題があるみたいです。でも、簡単な操作でこれだけのことができるので、これからのアップデートが楽しみです。もし本記事を読んでDreamGaussianが気になった方は、ぜひ試してみてください!
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