「Bing Image Creator」は、Microsoft社が、2023年3月に提供を始めた画像生成AIです。
その技術にはなんとOpenAIの最新画像生成AIであるDALL-E3が使用されています!
DALL-E3の詳細については以下の記事をご覧ください
DALL-E3の使い方を徹底解説!DALL-E2との違いや呪文の作り方もご紹介!
この記事では「Bing Image Creator」について基本的な使用方法に加えて、利用する上で気になる商用利用の有無や著作権の所在について詳しく紹介しています。
目次
第1章『Bing Image Creator』の概要と始め方
1-1 概要
「Bing Image Creator」は、最新の画像生成モデル「DALL-E 3」を搭載したAI画像生成ツールです。
「DALL-E 3」はChatGPTを開発したOpenAI社によって、2023年9月に発表された言語入力から画像やイメージを作成するAIツールです。
本当につい最近発表されたばかりの技術を早速使用できるのは良いですね!
「Bing Image Creator」はWebブラウザーの「Edge」から簡単に利用を始めることができます。専用のプラットフォーム上で使用するか、AIとのチャット中で使用するかを選択できます。
文章から画像を作り出すことができるので、自分がイメージした絵を説明すると画像を生成し、さらに場所やスタイルを変更したり追加し調整していくこともできます。
1-2 DALL・E3とは
今回紹介する「Bing Image Creator」に搭載されている「DALL-E 3」はOpenAIによる2023/9/20の発表によって明らかとなった最新の画像生成AIです。
前のモデルである『DALL-E2』もかなり高性能でしたが、今回の「DALL-E 3」はその性能がさらに向上したものとなるようです。
特に、こちらが入力した文章(プロンプト)の内容を忠実に再現することに力を入れているようです。
上記は、同じプロンプトをもとに、DALL-E3とDALL-E2で生成した画像の比較ですが、DALL-E3の方がより細かく描かれているのがわかるかと思います。
DALL-E3は独自プラットフォーム上からではなく、ChatGPT上で利用するのが基本となるのですが、10/11現在ではまだ使用できないユーザーも多い状況のため、そのDALL-E3をいち早く使用できるツールとして、「Bing Image Creator」が注目されています。
*DALL-E3についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
1-3 Bing Image Creatorの特徴
・プロンプト(文章)をもとに画像を生成、編集することができる
・作成した画像は 、ウェブサイトやブログ、SNS などで利用可能
・個人での利用であればダウンロードや共有が可能
・日本語に対応している(ただし性能は英語の方が良い)
・OpenAIの最新画像生成AI『DALL-E3』を使用
・Web型とチャット型が存在する
1-4 Bing Image Creatorの始め方
Web版
まずWeb版での始め方をお伝えします。
①Bing の公式サイトを開きます。(リンクはこちら)
上記の画面がでてきたら、画面左側のピンク色の「参加して作成」をクリックしてください
②Microsoftのアカウントでログインします。
アカウントを持っていない場合は、まずはMicrosoftアカウントを作成する必要があります。
ログインをすると画像生成AIにアクセスすることができ、利用を開始することができます。
チャット版
DALL-E3の画像生成機能は上記のような専用webサイトだけでなく、BingAIとのチャットでも利用できます。
こちらを利用する場合はMicrosoftのEdgeを開き、こちらのページに入るだけで完了です。
第2章 Bing Image Creatorの使い方
では実際にどのように画像を生成するのかを説明します!
Bing Image CreatorでのDALL-E3画像生成の方法
まず、「Bing Image Creator」にアクセスができたら、上部にあるプロンプト入力欄に生成したい画像の特徴を示した文章を入力するとオリジナルの画像が作成できます。
特に生成したい画像が決まっていないときは『おまかせで探す』をクリックすると自動でプロンプトを組んでくれます。
使い始めは「ブースト」が25回分付与されているので、「ブースト」がなくなるまでは、画像を高速で作成できます。なくなると画像作成にかなり時間がかかってしまいます。
「ブースト」がなくなってしまったあとは、Microsoft社が提供するポイントサービス「Microsoft Rewards」を使って増やすことができます。
※「ブースト」とは遅くなった(重くなった)動作を、余計なデータを削除したりし元に戻す作業のことです。
イメージし指示し生成された画像は4つの候補が出てきます。候補のすべて、またはいくつ選択してもダウンロードをして保存することができます。
Bing AI上でのDALL-E3画像生成の方法
Bing Image Creatorのメリットは言語生成AIのBing と連携をしているので、Bing Image Creatorの公式サイトからではなく、Bing チャットから言葉を入力し画像を生成することができることです。
赤枠の「チャット」をクリックし、次に「会話のスタイルを選択」で「独創性」をクリックします。
その後、画像にしたいイメージを言葉で入力をすればDALL-E3による画像生成ができます。
一つ気を付けなければならないことは元々は言語生成AIなので、画像を生成して欲しいのだということがわかるように指示をしなければなりません。
例えば「画像を作成」などのフレーズを入れるなどです。
自分がイメージした画像により近づけられるかは、わかりやすい具体的な細かなイメージを言葉で入力をすることです。副詞は修飾する言葉の前にもってくるほうがわかりやすい
イメージをどう表現していいかわからない場合は、「アイデアを探す」というメニューもあります。
このメニューではサンプル画像が表示されるのでヒントになります。
イメージを英語で入力をするか、日本語で入力をするかで生成される画像の結果が変わってきます。
是非いろいろ試してみてください。
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第3章 料金/商用利用/著作権について
Bing Image Creatorの料金
Bing Image Creatorは無料で使うことができます。
先ほども述べたように、最初に25回分のブーストが使うことができますが、DALL-E3を利用して画像生成するたびに1回のブーストが消費されてしまいます。
ブーストが使える間は10〜30秒で生成される画像も、ブーストが使えなくなると5分以上かかります。
ブーストを使い切ってしまったとしても、毎週15回まで使えるように補充はされるようですが、必要な場合はポイントサービス「Microsoft Rewards」を使って増やしてください。
『Bing Image Creator』の注意点
- 「Bing Image Creator」は商用利用できません。
利用規約の中に以下のような記載があります。
Subject to your compliance with this Agreement, the Microsoft サービス規約, and our Content Policy, you may use Creations outside of the Online Services for any legal personal, non-commercial purpose.
和訳:「本契約、Microsoft サービス規約、および私たちのコンテンツポリシーを遵守することを条件に、オンラインサービスの外部で、合法的な個人的・非営利目的のためにクリエーションを使用することができます。」
そのため生成した画像を売買することはできません。
- 画像に関して規制があります。
個人的な被害、暴力的なコンテンツや行為、また、ヘイトスピーチ、いじめ、ハラスメントなどの有害なコンテンツも禁止しています。
- 著作権に関してはユーザーが作り出したものに関してはMicrosoft社が保有するものとされています。
著作権に関しても利用規約内に以下のような記載があります。
Microsoft は、お客様がオンライン サービスに提供、投稿、入力、送信した、またはオンライン サービスから受信した、キャプション、プロンプト、作成物、またはその他すべてのコンテンツ (フィードバックや提案を含む) の所有権を主張しません。ただし、お客様は、オンライン サービスを使用し、コンテンツを投稿、アップロード、入力、提供、または送信することにより、Microsoft、その関連会社、および第三者パートナーに対し、その事業 (すべての Microsoft サービスを含むがそれらに限定されない) の運営に関連して、キャプション、プロンプト、作成物、および関連コンテンツを使用する許可を与えるものとします。これには、お客様が提供するキャプション、プロンプト、作成物、およびその他のコンテンツを複写、配布、送信、公に展示、公に上映、複製、編集、翻訳・翻案、フォーマットを変更するライセンス権、およびこれらの権利をオンライン サービスのサプライヤーにサブライセンスする権利が含まれますが、これらに限定されません。
Bing Image Creatorを通して生成された画像は、生成するだけではユーザーのみが著作権を有しますが、何らかの用途で使用した場合Microsoft社に生成したコンテンツの利用許諾を与えることとなります。
つまりMicrosoft社が生成画像を変更する権利があるということです。またMicrosoft社は、コンテンツの投稿などを自由裁量で削除することもできてしまいます。
第4章 まとめ
「こんな画像を作りたい!」という望みを実現してくれるツールともいえる『Bing Image Creator』は無料で十分に楽しめます。
無料でありながら、最新の『DALL-E3』も利用できるというのはかなりの強みであると言えるでしょう。
ただ、簡単に画像を生成できてしまうだけに、ついつい商用利用をしてしまわないように十分気をつけてください。
将来的には、おそらく商用利用もできるように開発しているのではないでしょうか。
様々な生成AIがある中で、Microsoft社が開発しているこのツールには大きな可能性があるのではないかと期待したいところです。
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