今回は、Anthropic社から新たに公開されたClaude3の第三のモデル「Claude3 Haiku」について詳しく解説していきます。特に注目したいのが、Claude3 Haikuの応答スピードの速さです!
他のモデルと比べてどのような違いがあるのか、長所と短所は何なのか。今回の記事では、これらの点について徹底的に比較・検証していきたいと思います。
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Claude3の概要と使い方についてまとめた記事はこちらから!!
それでは、早速見ていきましょう!
目次
1章 「Claude3 Haiku」の概要
1-1 「Claude3 Haiku」とは?
Claude3 Haikuは3月14日に公開されたClaude3のモデルで、Anthropic社が提供するClaude3の3つのモデルの中で最も新しいモデルとなっています。自然言語処理や対話生成に特化したモデルで、他のモデルと比べて応答スピードが非常に速いことが大きな特徴となっています。
1-2 「Claude3 Haiku」の性能
ここで気になるのは、Claude3 Haikuの性能についてです。
先ほど述べたように、Claude3 Haikuは大量のデータに対しても迅速な処理を行うことのできるモデルという特徴を持っています。その処理速度は他社の製品よりも3倍高速となっており、32,000 トークン未満のプロンプトに対しては、1秒あたり 21,000 トークンもの量を処理することができるようです!
また、現在のところ32,000 トークンを超えるプロンプトでは、処理速度が30〜60%ほど遅くなる可能性があるようなのですが、今後改善されていくとのことです。
1-3 「Claude3 Haiku」は無料で使える?
Claude3 Haikuを利用するには、Anthropicが提供する有料プランであるClaude Proに加入する必要があります。
そのため、今のところ無料で使えるClaude3のモデルはClaude3 Sonnetのみとなります。注意しましょう。
ちなみに、有料プランであるClaude Proは月額20ドルで加入することができます。こちらに加入することで、Claude3 Haikuだけでなく最上位モデルであるClaude3 Opusも使うことができるようになるので興味のある方はぜひ加入してみましょう!
ちなみに料金プランやAPIを使った料金はこちらの表のようになっています。API料金としては、Claude3 Haikuが1番価格が安く使いやすいプランとなっています!
この価格がどれほど安いかというと、わずか 1 ドルで 400 件の最高裁判例 (推定10,000 トークン) または 2,500 枚の画像 を処理および分析できるほどの安さとなっているようです。
2章 Claude3 Haikuと他のモデルの比較
それでは、Claude3 Haikuと他のモデル(OpusとSonnet)の性能を比較していきましょう。応答スピード、生成文章の品質、APIの使いやすさなどの観点から、それぞれのモデルの長所と短所を見ていきます。
2-1 文章生成のクオリティ
先ほど述べたように高い言語理解力や生成力が強みであるClaude3ですが、モデルによって文章生成のクオリティはどのように変化するのでしょうか?
あなたは人生においてお金と友達どちらが大切だと思いますか?
今回はこちらの質問をClaude3の3つのモデルにしてみました。正直こちらには明確な答えはないと思います。その分、それぞれのモデルがどのように考えてどのような文章を作り出すのかに興味があります!
それぞれの回答はどのようになるのでしょうか?
- Claude3 Haiku
Haikuは人生の充実を与えてくれるのは人間関係であるという理由で、人間関係を選びました!どうしてそう考えたかという理由をしっかりしている上にあくまで自分の意見であるということも述べていて綺麗な文章であると感じました!
- Claude3 Sonnet
こちらが、Sonnetの回答となります。節目節目で比重を変えていくのが良いとのことです。こちらも2つの利点欠点を述べた上でバランスが重要という結論に持っていくという非常に綺麗な文章を作っています。
- Calude3 Opus
最後にOpusの回答となります。Opusの回答を見て、考え方の視点が非常に人間らしいと感じました。HaikuやSonnetは「人間関係」「お金」の人生にもたらす利点や欠点を考えた上で結論を判断する、という論法を用いていました。
一方で、Opusは文章の前半は「人間関係」「お金」があればどのようなことができるかということを述べていますが、「信頼できる仲間に囲まれて穏やかに暮らす人生は、お金では得られない充実感がありそう」という考え方は情報から「判断した」というよりかは「直感的に思った」というような結論の出し方のようだなと感じました。
Opusの考え方は人間により近いのではないかと感じましたが、文章のクオリティとしてはどのモデルにも大きな差異はないように感じました。
2-2 応答スピード
Claude3 Haikuの最大の強みは、何といっても応答スピードの速さです。実際に各モデルで同じプロンプトを入力し、応答までにかかる時間を計測してみました。
プロンプトは、上のようになっています。こちらに対しての応答速度を見ていきましょう。
Claude3 Haiku
早送りかと思うほどのスピードですが、この動画は等倍のものとなっています。東京観光のプランとしても必要最低限の情報が組み込まれていて回答としては十分と言えるでしょう。
Claude3の他のモデルだけでなくChatGPTなどとも比べて段違いに回答スピードが早いです。回答までのスピードはもちろんのこと、回答中のテキストが表示されるスピードも速いと感じました。
Claude3 Sonnet
回答までの時間は3~4秒ほどでしょうか?今回は1日の日程というよりかは、所要時間が羅列されている感じです。ホテルのおすすめの立地なども教えてくれ最後にプランのテーマとして「古き良き風情と新しい顔」を楽しむというものがあることを教えてくれました。
しかしながら、Haikuよりも思考時間がある割には回答の質にそこまで差があったようには感じませんでした。
これはSonnetが悪いというよりかは、Haikuがより短い思考時間でSonnetと同様のクオリティを出せているということでしょう。
Claude3 Opus
回答までの時間は4~5秒ほどでしょうか?正直なところ、観光プランの構成に関しては他の2つのモデルよりもシンプルな回答になったかとおもいます。
ご覧の通り、Claude3 Haikuは他のモデルと比べて応答スピードが段違いに速いことがわかります。その上、簡単な質問に対しての回答の質は他のモデルと大差はないように感じます。このことから、Claude3 Haikuは汎用性の高い上に高速なかなり性能の高いモデルと言って良いのではないでしょうか。
2-3 難解なタスク
最後に、英語の論文を要約させるというタスクを行います。専門的な知識が求められるぶん性能に差はつくのでしょうか。
Claude3 Sonnet
Sonnetの要約が1番文字数が少なく端的にまとめられた文章でした。他のモデルがこれを基準にどのように要約したかを確かめていきます。
Claude3 Haiku
やはり、回答のスピードは異次元の早さでした。テキストプロンプトだけでなく、ファイルの内容の読み込みに関しても1章で述べた通り1秒ほどで完了したことがわかりました。さらに、体感としてはSonnetよりも内容が詳しく書かれているような印象を受けました。端的な論文の概要に加えて都度説明があるためでしょうか。
Claude3 Opus
こちらが、Opusの要約文章になります。Opusは他のモデルと比べて、概要をポイントでまとめるのではなく文章で流れとして解説しきっている点において文章力の高さが伺えました。
最終的な文章の内容としては、OpusとHaikuは同じくらいわかりやすかったです!文章のタイプは違えど内容の密度はどちらもSonnetよりも高く有料プランのモデルである所以があるなという印象です。
3章 まとめ
今回は、Claude3の新モデル「Claude3 Haiku」について、他のモデルと比較しながら詳しく解説してきました。Claude3 Haikuは、驚異的な応答スピードが最大の特徴です。リアルタイムでの対話やAPIを使ったアプリケーション開発に適したモデルと言えるでしょう。
APIの料金としては3つのモデルの中で1番安い位置付けとなっているHaikuですが、筆者としては少なくともSonnetよりは性能が高いのではないかという印象を受けました。
ただし、用途によってモデルの得意不得意があるでしょうし適した用途によってモデルを使い分けることも必要かもしれません。
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