Stable Diffusionという画像生成AIをご存知でしょうか?画像生成AIとは、テキストや画像によるプロンプトからAIが新たな画像を作り出すものです。最近のAIによって作られた画像のクオリティの高さは多くの人が実感しているのではないでしょうか。
Stable Diffusionを使う方法として、「Stable Diffusionを搭載したアプリケーションを利用する」あるいは「自らでStable Diffusionを使える環境を作成する」の2通りがあります。しかしながら環境の作成は面倒であったり、アプリケーションの中には無料で使うには制限が多かったりして使い始めるのに苦労をする人も少なくありません。
そこで、今回はMacユーザーの方が最も簡単かつ無料でStable Diffusionを利用できるアプリケーション、「Draw Things」について紹介します!
Windowsにおいて最も一般的なStable Diffusionの利用方法であるWeb UIについてこちらの記事で詳しく紹介しています。
目次
1章『Draw Things』の概要・始め方
初めに、注意点を述べます。このDraw ThingsというアプリはWindowsでは使うことができません。WindowsでStable deffusionを使ってみたいという方は、こちらで紹介している記事をご覧ください!
1-1『Draw Things』の概要
Draw Thingsは完全無料でStable Deffusionを使った画像生成ができるアプリケーションです。Draw Thingsが優れていると言える点はいくつかあります。
- 無料で使える
- オフラインで使える(情報の保護ができる)
- 始めるにあたって設定が不要
- モデルやLoRAなどのカスタマイズが自由にできる
特に、「無料で使えること」と「設定が不要」であることはこれから Stable Diffusionを使っていきたい人にはありがたいですね!初心者から本格的に使う人まで全員にとって使いやすい最強のアプリであると言えるでしょう。
対応言語は英語・中国語・スペイン語の3か国語のみです。残念ながら、日本語には対応していない様です。プロンプトをする際や、説明がわからないときは適宜翻訳を使うことをおすすめします!
1-2『Draw Things』の始め方
早速Draw Thingsの始め方を紹介していきます!
①Apple StoreからDraw Thingsを検索
Draw ThingsはMac以外にもiPhoneやiPadからもダウンロードすることができます。ここで、以下に互換性をまとめます。
- Mac
macOS12.4以降
- iPhone
iOS15.4以降、およびA12 Bionicチップ以降を搭載したデバイス
- iPad
iOS15.4以降、およびA12 Bionicチップ以降を搭載したデバイス
ご自身の端末の状態を確認した上で必要に応じてアップデートをしてください。
②アプリを起動
アプリを起動すると画像のような画面が現れます。とりあえず「Proceed」をクリックして次に進みます。
③ダウンロード
初期装備のモデルのダウンロードをするかを尋ねられる画面に進みます。「Continue」を押して次へ進みましょう!ダウンロードはおよそ2GBです。
ダウンロードが完了するとこの様な画面が現れます。これにて完了です!設定要らずでとても簡単でしたね。以降はこの画面を使って画像生成を行っていくことになります。
画面上部青枠の部分がプロンプトなのですが、文章がすでに入力されていることがわかります。次の章で試しにこのプロンプトをそのまま実行してみましょう!
2章『Draw Things』の使い方
早速画像生成をしていきましょう。
2-1基本的な画像生成
画像生成を実行するためには、画面右上の「Generate」と書かれたオレンジ色のボタンをクリックします。
ちなみに、プロンプトの文章は翻訳すると以下のように書いてあります。
「大きな呪文書から禁断の呪文を取り出す美しい魔法使い, 古代の図書館, アンリアルエンジン, 魔法, デジタル, ペインティング, アートステーション, コンセプトアート, ピクサー, 豊かなディテール, 輝き, シャープフォーカス, イラストレーション, アート, CGI, グレッグ・ラトコウスキー作, ゴージャスな赤いゴシック魔女ドレス」
最初に文章で大まかな設定を与えたのちに、キーワードとなるような単語を羅列しているようです。
作成には数分かかり、最終的にこの様な画像ができました。この画像の主役である魔法使いはもちろんのこと、背景も作り込まれた画像であることがわかります。Draw Thingsを使えば、簡単にこの様な高クオリティの画像を作ることができるということが理解していただけたでしょうか!
2-2 『Draw Things』の機能
Draw Thingsでは冒頭で述べたように、画像の仕上がりを変化させるようなカスタマイズをする機能が揃っています。
モデルの変更
画面左の「Model」という欄にある赤枠部分をクリックすると、デフォルトのモデルを新たに選択することができます。それぞれのモデルによって画像生成におけるイメージが変化します。
画像のように新たなモデルを選ぶとその都度モデルをダウンロードするので、容量不足には注意が必要です。
今回はAnime(Anything v3)というモデルを新たに追加しました。先ほどと同様のプロンプトで作成した画像は以下の様になりました。
モデルの名前通り、生成された画像がアニメのキャラクターのようなタッチになりました。自分の好みのタッチのモデルを見つければより思い通りの画像を生成することができます。
外部モデルの導入
さらに、公開されているモデルを外部からダウンロードして自分のDraw Thingsで使うこともできるのです。civitaiというStable Diffusionのモデルが共有されているサイトから好みのモデルをダウンロードすることができます。
先ほどのモデルを選択するページの「Manage」を選択します。
「Select a Folder」をクリックして自分がダウンロードしたモデルのファイルをインポートしましょう。
LoRA
LoRAとは自分でさらにAIに追加学習をさせて、自分の思い通りの画像を生成するツールです。これに関しては、LoRAに関して記事を別で作成予定です。そちらをご覧ください。
seed値
seed 値とは、画像生成を行った際に割り振られる値のことです。デフォルトで設定されている-1ではランダムで数値が決定されます。seed値を固定すれば毎回同じ画像を出力することができます。
これを利用して、seed値を固定した状態でプロンプトの一部のみを変更すれば作成した画像に変更を加えることができます!
実際に先ほどAnime(Anything v3)というモデルを使って作成した画像のseed値を固定して、プロンプトに「black hair」を追加することで髪の色を黒くすることができるのかを検証します。
この様にほとんど絵の構図は変わらず、髪色のみを変更させることができました!
3章まとめ
今回はMacで無料でStable Diffusionを使うのに1番使いやすいアプリ、Draw Thingsについて紹介しました。筆者も実際に使っていて無料とは思えない機能の充実と使いやすさに驚きました。
素人が作っても本格的な画像が生成できるのがとても良いですね。これからもStable Diffusionについて記事を更新していくので、ぜひ興味を持った方はご覧になってください!
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