Luma AIは物体を3次元でキャプチャできるスキャンアプリです。写真を撮る要領で3Dモデルを作ることができるというのがこのアプリの特徴になります。
今回はiphoneでのLuma AI使い方を実際に説明していきたいと思います。
目次
1章『Luma AI』の概要と始め方
1-1『Luma AI』の概要
Luma AIは3Dモデルを作ることができる3Dキャプチャツールです。現在はweb版とiOS版の2種類が存在し、動画をアップロードしたり、スマートフォンのカメラから実物のオブジェクトをキャプションしたりして3Dモデルを作ることができます。
Luma AIはNeRF(Neural Radiance Fields)という技術を使って3Dモデルを作成しています。NeRFとは簡単にいうと、複数枚の写真を用いて機械学習から三次元の状態に復元する技術のことです。Luma AIはNeRFを用いたスマートフォンからの3Dキャプションアプリの筆頭といえます。
1-2『Luma AI』の料金・対応機種
先ほど述べたように、スマートフォンではiOSのみがLuma AIを使うことができます。iOS 16.0以降でのみ使用できるようです。Luma AIはAndroidでは残念ながら今のところ使うことができません。
料金に関しては、iOS版で利用する分には料金は一切かからず、無料で使うことができます。
また多言語対応はしておらず、英語で使う必要があります。現時点で日本語で使うことはできないので注意が必要です。
また、web版では動画から3Dモデルを作成するAPIが公開されており、これは1ドルかかるようです。
1-3『Luma AI』の始め方
今回はiOS版でLuma AIを使っていきたいと思います。
①Luma AIをインストールする
まずはLuma AIをApp Storeからインストールしましょう!
②アカウントの作成
インストールが完了したら、Luma AIのアプリを開いていきます。
アプリを初めて起動すると、初めにサインインを求められます。Googleアカウントか、Apple IDを用いてサインインをすることができるので、お好きなアカウントでサインインしましょう。
最後にアカウント名を設定したら準備完了です!
こちらがLuma AIのホーム画面になります。「Featured Scenes」の欄から、実際に作られた公開されている3Dモデルを見ることができます。自分で作る際に参考にすると良いでしょう。
なお、出力したモデルをダウンロードする際などはPCからのダウンロードがおすすめです。公式サイトから同じアカウントを共有できるのでweb版でもログインすることをお勧めします。
少しログイン方法が分かりづらいので簡単に説明します!
画面赤枠のMy Capturesをクリックします。
すると、ログインしていない場合サインインを求められるので、iOS版と同じアカウントを使ってサインインをしましょう。
1-4『Luma AI』は商用利用できる?
結論から申し上げますと、Luma AIは商用利用可能です!公式サイトからの引用を以下に記します。
FAQ: キャプチャおよび生成されたアーティファクトの商用利用
Luma キャプチャと生成の非営利目的および商業目的での使用は許可されています。
Luma プロ アカウントを持つユーザーは帰属を省略することもできますが、非プロ アカウントの場合は帰属が要求されます。帰属は、アーティファクト内で目立つように表示される Luma ロゴ、またはソーシャル メディア投稿のメッセージ内での Luma への言及のいずれかになります。
通常のアカウントの場合は、LumaのロゴをつけるまたはLumaを使ったことを明記する必要があるようなので注意してください。
2章『Luma AI』の使い方
2-1『Luma AI』の撮影方法
それでは、早速Luma AIの使い方を紹介していきます。筆者が何度かこのアプリを使ってみて感じたことは、「このアプリは使うのに多少の慣れが必要である」ということです。上手く3Dモデルを作るにはいくつか注意することがあります。
初めに環境からです。3Dモデルを作るにあたってスマートフォンで対象の物体を360度撮影する必要があります。そのため、カメラの角度を一定に保った状態で360度撮影し続けられるように準備をしておきましょう!
例えば、「自分が裏に回り込むことのできるスペースを作る」「物体を平らな台の上に置く」などです。
それでは早速手順を説明します。
①カメラの起動
初めにホーム画面から「+」ボタンを押すとカメラが起動します。
②オブジェクトの選択
カメラを起動するとこのような画面になります。画面下側に英語で指示が出ているのがわかります。これは、「画面内の青い十字を対象のオブジェクトの中央に合わせて画面をタップしてください」という指示になっています。これに従いキャップの中心に十字記号を合わせていきます。
③360度カメラで撮影
次になるべく十字をなキャップの中心からずれないように注意しながら周りを1周します。
この時、キャップの裏側が写っている時にもう一度画面をタップしてください。
すると画面に立方体の枠が現れます。
上の画像のように枠の各面に青い矢印があるのがわかります。この青い矢印を動かすことで枠の大きさを調整し、オブジェクトがちょうど枠に入るくらいの大きさになるようにします。枠ができたら「Confirm」を押して次へ進みましょう。
次に撮影の段階に入ります。上の画像のように薄紫色のレールに沿ってカメラで一周します。十字が青色になっている状態でカメラを動かしていくと薄紫色のレールが青色に変わっていきます。
このレールは3段あるので、計3周する必要があります。上の画像のように十字が黄色になっている場合は、中心がうまくうまくうまく合っていないという事なので、カメラを動かしてもレールの色が変わりません。十字が青くなるようにカメラの位置を調整してください。
上の画像で画面右の29と書かれている場所が100になったら撮影終了です。
撮影が完了したら、上の画像のようにアップロード画面に進みます。「Remove People」を使えば写り込んだ人を取り除く事ができるようです。
上の画像は3Dモデルを作成中の画面です。待機時間はかなりあるので、気長に待ちましょう。作成中に画面を閉じても問題ないのでご安心ください。
3章『Luma AI』の作成したモデルの使い方
3Dモデルを作成したは良いものの、その後の使い方がわからないという方も多いかと思います。
上の画像のように「GLTF」「OBJ」「USDZ」「PLY」の形式で3Dモデルを出力することができます。どれも聞き馴染みのない形式かもしれません。
GLTFは主にウェブ上で動作するコンテンツを作るのに適した3Dモデルの形式でゲームなどの作成に使われるようです。OBJは3Dモデルの一般的な形式、USDZはiOS端末においてARを作るときなどに使われる形式です。
自分の用途に応じて、適切なファイルを出力しましょう。今回はUSDZ方式でARを作っていきます。
3-1『Luma AI』でARを作る
①USDZファイルのダウンロード
初めに、Luma AIで「USDZ」形式のファイルで3Dモデルをダウンロードしましょう。
②専用アプリのインストール
App Storeから「Reality Composer」をインストールします。
このアプリはAppleから提供されている無料アプリで、ARのコンテンツ作成を気軽に行うことのできるアプリです。
③新規プロジェクトの作成
アプリをインストールしたら、新規プロジェクトを立ち上げます。
初めに上の画像のような画面が現れます。中央の立方体にタッチして「削除」を選択し、立方体を消しましょう。さらに、画面上の赤枠に囲われた「+」を選択してコンテンツライブラリを開きます。
④USDZファイルをインポート
コンテンツライブラリを開いたら、「読み込み済み」を選択します。
自分が先ほどLuma AIでUSDZファイルをダウンロードしたアプリを選んでインポートしましょう。
このように先ほどのキャップを出現させることができました。画面右上の「AR」ボタンを押すと、カメラの画面にこちらのキャップが現れます。
4章まとめ
今回はスマートフォンから手軽に3Dモデルを作成できるキャプチャツールのLuma AIをご紹介しました。3Dモデルはまだ馴染み深いものというわけではないですが、アニメーションやゲームを作る際には必要になってくるものです。このアプリをきっかけに3Dモデルが一般的に普及していくこともあるかもしれません。
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